2008.04.01
< 「かんたん短歌blog」について >
歌人の枡野浩一です。
はじめましての皆さん、はじめまして。
お久しぶりの皆さん、お久しぶりです。
2008 04 01 04:33 午前 | 固定リンク
2008.03.30
< 歌人たちの最近 >
『淋しいのはお前だけじゃな』、
集英社文庫になりました。
税込で400円。買って。
*
「いつも恋していたいですか?」
と佐藤真由美さんが問いかけています。
http://www.ewoman.co.jp/
*
加藤千恵さんの新刊、
『放課後―写真短歌部』
写真がいい、デザインがいい。
オールカラーで、手頃な値段がいい。
本として、とてもいい。
短歌も、いい。こうは詠めない。
ゼラチンを最小限にした果物ゼリーのよう。
アナウンサー小林麻央さんからのエールも……。
http://ameblo.jp/kobayashi-mao/entry-10077890052.html
よろしかったら加藤さん、
なにかPRになるものを
「かんたん短歌blog」に寄稿してください。
*
笹公人さんの新刊
『抒情の奇妙な冒険 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)』も
いただきました。
そのボリューム、熱量に圧倒される。
これから少しずつ拝読します。
*
『辰巳泰子集 (セレクション歌人 (19))』も、
ありがとうございます。
届いた直後、
日刊ゲンダイの読書日記で書名のみを紹介したあと、
人に貸したままになってしまっている。
再び入手して、改めて拝読しますね。
2008 03 30 07:47 午前 | 固定リンク | トラックバック (6)
2008.03.22
< 晄晏隆幸さんの日記を読もう >
枡野浩一です。
ここ「かんたん短歌blog」は、
短歌づくりに限らず、
文章表現活動をするときの
参考になる記事を載せていこうと
思っています。
拙著に時々お名前が出てくる、
晄晏隆幸(てるやす・たかゆき)さん、
という書き手がいるのです。
伝説のミニコミ「よい子の歌謡曲」の
発行人であったこともある人です。
晄晏さんはミクシィで日記を書いていて、
その多くは私には難しすぎるのですけれども、
先日、
私にもとても面白い日記が公開されました。
「全体まで公開」という設定であり、
ミクシィをやっている人なら
だれでも読むことができます。
晄晏隆幸『テレポーテーション』
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=744912967&owner_id=163742&comment_count=4
文中、
〈ナガイキン〉
とあるのは
哲学者の永井均(ながい・ひとし)のことです。
拙著『君の鳥は歌を歌える』(角川文庫)で
その著作を紹介したことがあります。

ちなみに問題の一文「火星に行った私は私か」
が収録された本は、
『転校生とブラック・ジャック (双書・現代の哲学)』
です。
この晄晏さんの日記は
是非とも永井均さんご本人にも
読んでいただきたいと思いました。
なお、
日記中の〈オリーヴ少女〉に関しては、
以下の日記もご参照ください。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=728936507&owner_id=163742
*
僭越ながら、
晄晏さんの日記の
素晴らしさについて
考えてみました。
短歌などの言葉は必ずしも、
現実世界の「事実」を
伝えるために書かれるわけではない。
なので書かれていることの「正解」が
ひとつに絞られることはありません。
しかし、
そうではない言葉、文章というものが
世の中には必要です。
論理的な正しさや、
「事実」を
正確に伝えようとする文章です。
今、
「伝えようとする」
と書きました。
論理的な正しさなどは、
その主張が正しいのなら、
そのまま書けば正しいものとして
流通する……と勘ちがいしがちです。
ちがうのです。
論理的に正しいことを、
正確に伝えることは難しい。
文章の書き手も、
文章の受け手も、
ともに人間なので、
必ずバイアスがかかるのです。
そのバイアスを、
バイアスであると自覚し、
必ずバイアスがかかる
ということを前提とし、
「事実」
を浮き彫りにするように書く……。
それは、
ものすごく難しい。
そんなことを考えながら、
晄晏さんの日記を
読んでみてください。
晄晏隆幸さんは日記の中で、
〈ぼくは、
マルクス主義とか唯物論とか共産主義
といった立場を取りますから〉
と宣言していますが、
もちろんどんな文章の背後にも
書き手の立場が隠されています。
根底となる思想がある。
そして世の中には、
自分の思想と
ちがう思想を持つ人が、
たくさん存在するのです。
文章を書くということは、
自分の立場から、
そうでない立場の人へ、
橋を架けようとする試みです。
晄晏さんの日記は、
ミクシィという
「仲間内」の場に書かれているのに、
常に常に、
「外」へ向かっています。
過去の日記も是非
さかのぼって読んでみてください。
少女漫画に関する論など、
その鮮やかさに驚かれることでしょう。
2008 03 22 07:02 午前 | 固定リンク | トラックバック (1)
2008.03.04
< 昨年11月の作品評を今さら >
ちょっと風邪をひいています。
ひとつ前の笹井さんの記事、
少し加筆しました。
具体的な歌を挙げてなかったので。
「日刊ゲンダイ」
3月13日発売号(14日付)の
読書日記を執筆しました。
天野慶の新刊、
笹井宏之歌集、
伊勢谷小枝子歌集……について
少しずつ触れています。
ご一読を。
ふとんにくるまって天井を見て、
なにか忘れているような気がしてならなくて、
「かんたん短歌blog」の
休止直前にトラックバックされていた作品
http://masuno-tanka.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_3e06.html#trackback
に、
まだコメントしてないことを思いだしました。
すみません。
*
残念ながら、
あらためて読み返して、
気になった歌は、ほんの少し。
二首ほどでした。
すこやかに徐々になってる気がします 溺れたようなうがいをしては (笹本奈緒)
この歌は「しては」という語尾の処理がよい。
A4が出ないコピー機 ファが出ないクラリネットと同じとみなす (笹本奈緒)
この歌は「みなす」という語尾の処理がよくない。
*
木村比呂さんは、
せっかく久々に復活してくれたのに、
そのとたん「かんたん短歌blog」
休止にしてしまってごめんね。
目 目覚めるたびに傷つく部品 今朝猫を見た また会えるといいね (木村比呂)
トラックバックはされていない、上の歌が好きでした。
アイロン たたみかけたい好機ならハートマークの蒸散で良い (木村比呂)
「蒸散」という言葉、
私も昔ある短歌につかっていたが、
あまりにも皆に書きまちがえられるため、
「蒸発」に変えてしまったことがある。
変えなくて済む道もあると思います。
『ショートソング』(集英社文庫)は、
宇都宮敦さんや木村比呂さんに、
歌人としてのバトンを渡すつもりで、
書いていたようなところもある。
そろそろ「花中葬」の季節ですね。
その道を、進んでください。
2008 03 04 04:12 午前 | 固定リンク | トラックバック (1)
2008.02.25
< 笹井宏之寄稿『飴色時間』(2008年2月22日) >
枡野浩一です。
笹井宏之さんからの「寄稿」をお届けします。
*
人を語るとき「天才」という
言葉はなるべくつかいません。
「天才」って、
必ずしもいいものとは言えないと思っている。
『君の鳥は歌を歌える』(角川文庫)にも
あれこれ詳しく書きましたが、
「コントロールのきかない才能」
ってニュアンスがあると思うんです。「天才」には。
私が定義する「天才」に
あてはまると感じる才能の持ち主は、
たとえば町野変丸さんとか。
トモフスキーさんとか。
どちらも大好きな作り手ですが。
で。
「かんたん短歌blog」に
投稿してくれていた頃、
笹井宏之さんの作品を
きちんと受け止められていなかった私ですが、
歌集を一冊拝読した今では、
「この人は……あいにくと天才かも」
と思っています。
「あいにくと」
というのが付き物だ。「天才」には。
今回の寄稿を読み、
ますますその思いを強くしました。
あのような作風でありながら、
「枡野浩一のかんたん短歌blog」に
投稿しようと考えること自体、
あまりにも「天才」的です。
「かんたん短歌blog」のどこかに、
天才の人は私の手におえないから
ここに投稿されても困ります、
みたいなことを書いた覚えがあります。
書いたときは別に具体的な人を
思い浮かべていなかったんだけれど、
ああ、笹井さんだったのかも。あれ。
「天才」の作り手は、
万人には受けません。
(天才ではない枡野浩一の短歌も
決して万人に受けてるわけではないが)
ただ短歌界は、
万人には受けないものを
丁寧に評価する土壌のある場です。
空気を読んだ「同時代性」というよりは、
強烈な個からうまれた「普遍性」を感じる抒情で、
新鋭にもベテランにも人気が出そう。
風という名前をつけてあげました それから彼を見ないのですが (笹井宏之歌集『ひとさらい』より/以下同)
和尚さんそんなに欠けないで、あとからお弟子さんたちも続かないで
拾ったら手紙のようで開いたらあなたのようでもう見れません
どうしても声のかわりに鹿が出る あぶないっていうだけであぶない
別段、死んでからでも遅くないことの一つをあなたが為した
別の作品に出てきた、
「真水」
「まばたき」
といった語彙からは、
正岡豊作品を連想します。
(正岡さんは「天才」っていうより
「本物」って感じ)
正岡豊より断然、無自覚な感じがして、
そのへんが弱点にもなりうるが、
第一歌集の時点では
美点にも見られるでしょう。
結社「未来」の加藤治郎さんのところ、
という居場所は、
笹井宏之さんにとって
ぴったりだったのではないかな……。
結社の実態を肌では知らないけれど、
現段階ではそう思えてなりません。
荻原裕幸さんが
第一歌集にタッチしているというのも
ほんとうに良かったですね。
笹井宏之さんの歌は、
ひとつひとつの言葉は平明だし、
組み立てもきれいで透明に見えるのに、
まんべんなくキラキラしてて、まぶしい。
ある空間に音が響いていて、
その音を打ち消す音も同時に響いていて、
結果的に無音に聴こえるけれど、
じつはすごく激しく音が飛び交っている、
そんな歌?
……うまく言えないや。
科学的にもう何言ってるかわかんないけど、
そんな印象を持ったりしました。
「天才」は皆、マイペースです。
これからもその調子で!
たまに近況をきかせてください。
*
*
*
続きを読む... "笹井宏之寄稿『飴色時間』(2008年2月22日)"
2008 02 25 09:43 午前 | 固定リンク | トラックバック (1)
2008.02.20
< バレンタインと破廉恥 >
とうにバレンタインも過ぎましたが、
佐々木あらら他が考えた
「チョコことば」
http://ararara.exblog.jp/8000325/
は、
すごく面白いと思います。
見事なまでにお金にならない企画だけれど……。
*
そんな愉快な企画をご紹介したあとで、
あんまり嬉しくない出来事の
報告をしなければなりません。
気づいた方もいらっしゃるようですが、
『ショートソング』(集英社文庫)にも出てくる
私の短歌、
辞書をひきバレンタインが破廉恥の隣にあると気づいている日
——枡野浩一(角川文庫『57577 Go city,go city,city!』より)

と酷似した作品が、
ある短歌コンテストの入選作に選ばれ、
のちに取り消されるという出来事がありました……。
*
2008 02 20 12:49 午前 | 固定リンク | トラックバック (0)
2008.02.18
< 天野慶寄稿『キタコウ/トウサク?/タンカキョウ』(2008年2月17日) >
バレンタイン・デー、
『ショートソング』(集英社文庫)の
主人公・伊賀寛介が
チョコ嫌いを表明したせいなのか、
今年は読者から一個も届きませんでした。
佐藤真由美さん(歌人)、
加藤千恵さん(歌人)、
天野慶さん(歌人)、
そして実の妹からは貰いました。
有り難う……。
さて。
バレンタインがらみでは、
ちょっと厄介な報告をする必要があるのです。
が、それはまあ後回しにして、
今回は天野慶さんからの寄稿を掲載します。
枡野浩一『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房)
にも大きく登場している天野さん。
新刊『ウタノタネ』(ポプラ社)
http://www.1101.com/editor/2008-02-15.html
には枡野浩一との深い関係のことは
描かれていませんでした……。
その点はいささか不満でしたが、
全体的に、
珍しい試みに満ちた
新鮮な短歌入門書だと思いました。
詳しい感想を言おうとすると、
美点と同時に
細かい「気になること」が
幾つも浮かんでしまうというのが
天野慶の著作を目にしたときの
枡野浩一の特徴なのですが、
それは
「本づくりへの姿勢が
かなり似通っていて、
それでいて歌人としては
それぞれちがう地点を
めざしている」がゆえの
「宿命」
なんだろうと思っています。
第3章をとりわけ
興味深く読みました。
しっかし天野さんは短歌、
初めて投稿した頃から
選ばれてるんだね……。
そのへんが「初心者」の読者を
大いに戸惑わせてしまうのでは、
と危惧したりもしていますけれども、
天野慶さんは
『かんたん短歌の作り方』に
登場してくれたほかの新鋭たちと比較しても、
器用な書き手ではないと私は思っています。
ただ、情熱と行動力が、ずば抜けているのです。
この本を出すまでの
裏話を先日うかがいました。
皆さん、
天野さんがさらりと書いている第3章の
「行間に隠されている涙ぐましい出来事」
にも思いを馳せてみてくださいね。
どうぞよろしくお願いします。
*
*
*
続きを読む... "天野慶寄稿『キタコウ/トウサク?/タンカキョウ』(2008年2月17日)"
2008 02 18 04:01 午前 | 固定リンク | トラックバック (2)
2008.02.17
< 伊勢谷小枝子寄稿『掘り出されたい』(2008年2月12日) >
おめでとう 佐々木あららが生まれた日 佐々木あららが死ななかった日 (枡野浩一)
ということで、
あらら、誕生日おめでとう!
http://ararara.exblog.jp/8063423/
最近、
「かんたん短歌blog」周辺ではニュースが多く、
何から紹介したらいいのか迷ってるうちに
どんどん日数が経ってしまいました。
http://music.jeugia.co.jp/details/2624792-9976034.html
このMISIAのアルバムで
作詞してる佐藤真由美は、
元おニャン子の佐藤真由美ではなく、
アナウンサーの佐藤真由美でもなく、
『ショートソング』(集英社文庫)にも
作品が登場する
あの歌人の佐藤真由美です。
どうぞよろしくお願いします。
*
そういえば『ショートソング』随一の
人気キャラクター「笹伊藤冬井」の
作品はすべて
「かんたん短歌blog」に
投稿された笹井宏之さんの歌なのですが、
彼がついに!
初の作品集を上梓しましたね……。
http://sasai.blog27.fc2.com/blog-entry-141.html
目下、たのしく少しずつ拝読中ですが、
いやー、
『ひとさらい』ってタイトル、
一青窈か笹井宏之さんくらいしか
考えつかないと思います!
笹井さん、
もしもよろしかったら、
なにかPRになるような
散文を書いて「かんたん短歌blog」に
寄稿してくださると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。
*
というわけで今回は、
短歌集『平熱ボタン』(あざみ書房)
を上梓した伊勢谷小枝子さんに
寄稿していただきました。
同書の序文は枡野浩一が書きました。
序文で引用されている、
『ショートソング』にも載っている一首が、
『平熱ボタン』本文では
あえて少しちがう形になっていますが、
どちらの形の歌も「正解」ということで、
どうぞよろしくお願いします。
宇都宮敦さんがさっそく、
素晴らしい評を書いているのを読みました。
http://air.ap.teacup.com/applet/utsuno/20080213/archive
《僕がこれまで読んだことのあるあらゆる短歌のなかで、この短歌がマイ・ベスト、最も好きな短歌だ。》
って、凄いよねー、なかなか書けないよー。
皆さんも『平熱ボタン』の感想を書いたら、
「かんたん短歌blog」にも
トラックバックして見せてくださいね!
どうぞよろしくお願いします。
*
*
*
続きを読む... "伊勢谷小枝子寄稿『掘り出されたい』(2008年2月12日)"
2008 02 17 11:55 午後 | 固定リンク | トラックバック (5)
2008.01.23
< 自己PRとは何か/「広告批評」 >
そろそろ新しい号が
書店に並んでしまうころかな。
今ならギリギリ、まにあうか。
「広告批評」No.322
http://www.kokokuhihyo.com/
……蒼井優の表紙ね。
ちょうど、
この号にインタビューが載っている
川上未映子が芥川賞受賞を受賞したから、
気のきいた書店さんなら、
しばらく店頭に並べておくと思う。
*
この一月号の
「新春広告あそび」
という企画に参加しました。
『ドラえもん短歌』(小学館)

の広告を
自主制作する試み。
レイアウトは、
いつも拙著の装幀を担当している
篠田直樹氏にお願いした。
『ドラえもん短歌』掲載の、
以下の歌人たちの作品が載っています。
月原真幸、仁尾智、三玉小春、古内よう子、麦ちよこ、
そして加藤千恵。
広告の文面は、
私が書いたものではなく、
mixiで読んだ、
りょうちゃん(河原涼太郎さん)の日記
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=644447679&owner_id=1946852&org_id=661236468
をそのまま転載させてもらった。
その顛末を、
りょうちゃんの側から報告した日記が、
これ。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=690243861&owner_id=1946852
*
2008 01 23 03:19 午前 | 固定リンク | トラックバック (2)
2008.01.06
< 宇都宮敦寄稿『その先の「かんたん短歌」』(2008年1月5日) >
枡野浩一です。
本日の朝日新聞、
書評欄のコラム
「売れてる本」(文=瀧井朝世)で
『ショートソング』(集英社文庫)
が紹介されました。
あの小説には、
たくさんの
「かんたん短歌blog」投稿短歌が
編み込まれています。
中でも
「主役」だった短歌連作の作者、
宇都宮敦さんが新年早々、
凄い文章を投稿してくれました。
宇都宮さんの文章を拝読し、
私自身「その先」を見つめて
新しいことを始めなくては、
と思っています。
あけまして2008年
本年もどうぞよろしくお願いします
*
*
*
続きを読む... "宇都宮敦寄稿『その先の「かんたん短歌」』(2008年1月5日)"
2008 01 06 05:22 午前 | 固定リンク | トラックバック (1)











