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2005.01.31

< 「おもちゃ」評その4(終了) >

 む、室井さん……。
 もう別のことに興味が移って、僕の記事にはノーリアクションなんだね……。片思いだってことは昔から知ってるから大丈夫。元気でいてください。いつも祈ってます。
 短編集『Piss』(講談社)に収録されてる「鼈のスープ」は本当に傑作ですね。みんな室井佑月を甘く見すぎじゃない? 文才を見抜く才能がある私は、室井佑月ほどキャッチーで正確な文章を書ける作家って、そうそういないと思っています。『熱帯植物園』(新潮文庫)の解説参照。

 その点、吉井怜さんは可愛いだけじゃなくて優しい! あの時は本当にごめんなさい……生方アナのように「眞鍋さん」なんて言ってしまって。美しい人の名前を呼びまちがえる癖があるんです、室井さんの名前はまちがえないのに。

 鍋といえば日曜日は銀紙たちと犬鍋を初めて食べる予定だったんだけど、仕事が終わんなくてキャンセル。
 月曜日は『テレビ寺子屋』というテレビ番組の収録で朝から静岡に行ってきました。あの場にいた百五十人くらいの皆さん、投稿してくださいね! パチンコより短歌ですよ!!
 テレビといえば2月4日(金)夜11時30分から、NHK『真剣10代 しゃべり場』にゲスト出演してます。テーマは「上下関係って必要?」。必要にきまってますね。生意気な若者たちを相手に、大人げなくしゃべりまくる枡野浩一を、さぁ皆で目撃してくれたまえ。
 
 そうそう、こないだ登録した人気blogランキングだけど、すぐ「小説・詩」の1位になってしまってつまんなかったので、「お笑い」というカテゴリーに登録しなおしてみました。ちょっとほかのところも覗いてみたけどレベル低いね、ブログの「お笑い」。『かんたん短歌blog』は笑いを目的になんかしてないけど、負ける気がしません。へっへっへっへっ。

 ところで枡野浩一への質問は、トラックバックの1行目に「質問です」と書いてください。そうでないと、質問があったことすら気づけない場合があります。
 それから『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)刊行の波紋波紋で、トロイメライやワニのその後が一部で盛り上がってるみたいだが、そのへんは佐々木あららが歴史を目撃し、まとめて報告してくれるはず。まかせた!

おもちゃ4絵・武山忠司

 今週は短歌だけでも(292)+(128)=420の投稿を拝見しました。
 わるいけど次の更新まで短歌投稿は我慢してください。本日中に次のお題を発表するため、新しい記事を更新します。

 今回は多めに選びました。少し甘め。

やせたいと言いつつ食べる 肉まんを そんな私を好きだと言って (みなみなみ)

 肉まんのごときワガママさ……ユーミンが歌にすればいいのに、これ。

気がつくと彼の2倍は稼いでる なのに風呂場でオモチャにされる (日比野あゆ子)

 改作の中では、これが一番まし。ここからスタートして。

CDとおもちゃを自分で選べれば結婚しても大丈夫です (野田修平)

 だめだと思う。

つっつくとなぜかおびえる新しい父は私のおもちゃ箱です (森文月)

 新しい父をつっつかないで。とくに真ん中。

看守も監視カメラもいなくなった せめて餃子を食べさせてくれ (PDP)

 だめ。はい、カツ丼!

長靴で猫のおもちゃを買いにゆく 悪く思うなわたしの子宮 (英田柚有子)

 気にしないでニャ。1個でも強く生きていくニャ。

音読に耐えうるチャチャチャ カムチャッカ製のおもちゃが着脱可能 (柴田有理)

 柴田有理が木村比呂とPDPに挑戦!

Pコートすそからのぞくスカートで街を歩こう わたしはむてき (みなみなみ)

 そのPコートに白のスカートって、ありえないんじゃないかしら? あと、バッグが大きすぎる。

なにげなく選んだおもちゃ遊んだら壊して捨てるはずだったのに (安堂流)

 壊さずに捨てたのですね。

おもちゃには無駄な機能を存分につけてください 心やさしく (遠藤なお)

 最後のところは
おもちゃには無駄な機能を存分につけてください やさしさだとか
 というふうにしたほうが意味は伝わる。現状だとダブルミーニングになるかどうか微妙なところ。

ブルガリア ダリアの香りがするダイヤおもちゃに忍ばせたヤツ誰だ? (PDP)

 PDPが柴田有理に仕返し。

絶対に欲しいおもちゃがあったのを家に帰ってから思い出す (志井一)

 志井一さんやPDPさんが思いのほか男前で驚いたな、こないだの「枡野浩一とへこむ会」。
 枡野ファンの女性は昔からみんな麗しかったけれども。

老眼のサンタはいつも誤爆してどのくつしたのおもちゃもはずれ (詠人不死)

 はずれでも ぼくは うれしいです  さんたさんへ ゆうた

こそこそとおもちゃの金をもちあるき通貨偽造で逮捕されたい (詠人不死)

 逮捕されるときは『かなしーおもちゃ』持ってテレビうつってね。

もともとはあたしのおもちゃだったのに みーちゃんはいつあのこを捨てたの (やぎゆか)

 自分が捨てたものでも、ひとに拾われると悔しいものですよね。壊してから捨てないと!

ピノキオは星に願って人間になって幸せになれたんだっけ? (やぎゆか)

 ……どうだったっけ?

この恋は もうダメだなと思った日 オモチャみたいだ 月が景色が (夏坂 夕)

 僕の胸で泣いている君の涙は、ほんものだよ……。 

厳密に分類すると持ち物の74パーセントがおもちゃ (梨野一)

 残りの26パーセントは?

12月おもちゃが私を避けながら25日も過ぎてゆきます (みにごん)

 わしも ろうがんが きつくてのう……  さんた

消しゴムと鉛筆おもちゃにしていれば クラスに1人でも大丈夫 (福々屋大福)

 会社に1人でも大丈夫。

昼食の弁当置いて手にした食玩 箱を開けるまでは幸せ (福々屋大福)

 幸せって、もともとそういうものだよね。

見下ろした街はおもちゃのようでした 夕日とわたししか生きてない (英田柚有子)

 死んでいる人はたくさんいました。

小道具も無しに鏡で遊んでた 映る自分が玩具だったの (藤本洋子)

 ひとをおもちゃにするより、いい。

赤いマニキュアを塗ったりはがしたり 君を憎んだり バカみたい (松陽)

 ごめん……もうしないよ。

おもちゃ屋がエステになったこの町をあしたではないいつか捨てよう (詠人不死)

 そして大人になり、エステが大好きになりました。

暇だから隣に寝てる黒縁のめがねの人のめがねで遊ぶ (緒川景子)

 やらしい!

車にはおもちゃもないしぼんやりと後部座席で天井をみる (緒川景子)

 そんな恋やめなよ! 

有害な音がしている 単純なトイピアノにはなかった響き (遠藤なお)

 「単純な」が余計。「有害な」も説明的すぎ。

「いってきます」 いってらっしゃいどこへでも行っていいけど帰ってきてね (幸田)

テーブルにオセロが散らかっている日々 なんとかしたいマシュマロココア  (幸田)

あの人は雪のような人だ いつだってまわりの音をすいこむようだ  (幸田)

コンビニの明かりが少しきついので夕飯なしの日が続いてる  (幸田)

まばたきをする君のまつげが大好きで 絶対さわらないと決めた日  (幸田)

もうわたし子供じゃないし 反対のホームの電車のゆくてもわかる  (幸田)

ほほえみを少しもらった 食塩の溶ける温度を初めて知った (幸田)

ちょっとしたものですと言い差し出され ほんとにちょっとしたものだったので しゅん  (幸田)

 ……幸田さんは最近、その名と正反対のことがあったの? 絶好調ですね。 

なめられる([られる]は可能)安全なおもちゃの味も知らないくせに (伊勢谷小枝子)

 伊勢谷小枝子さんは括弧道を極めてほしい。 

言い切れることなどなくてあいづちは「わかる」じゃなくて「わかる気がする」 (仁尾智)

 わかるわかる。

コツコツとならすヒールでカウントをとって君へと近づいていく (松陽)

君の手が冷えているのと 僕の手が温かいのを 言い訳にして (松陽)  

木枯らしの音に不安になったから 君ともう会わないことにする (松陽)

 松陽さんの「サンダル」の歌は『かなしーおもちゃ』収録作のベスト1でした。


朝ごはんポッキーだった 叱る人いないくらしはおもちゃのように (笹本奈緒)

 ちゃんと ごはんを たべなさい  さんた

楽しげにあいつが人と喋ってる ぜったいオモチャの話してるぜ (猪狩義久)

 やらしい!

外国のおもちゃのようにあなたからあなたが出ていてうれしくなった (穴井苑子)

 やらしい!

 以上です。
 またあとで。

2005 01 31 06:23 午後 | 固定リンク

2005.01.29

< 『かなしーおもちゃ』チラシ! >

 『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)で「はみだしスター歌人」として大きく紹介されている、本職は服飾デザイナー(彼のブランドはポパイ、メンズノンノ、装苑などでも紹介されてますよ)の篠田算が、『かなしーおもちゃ』のチラシ兼ポスターをデザインしてくれました!
 書店だけでなく、ライブハウスやカフェの壁に貼ったら似合いそうなチラシ兼ポスターです。
 http://masuno.de/imglbi/kanashii/kanashi-chirashi0.pdf (1.7MB)

 PDFになってます。ダウンロードして適当な紙にプリントアウトし(お好みで縦方向にハサミで切り込みをいれたりして)、話のわかるお店の壁にポスターとして貼ってもらったり、チラシとして置いてもらったりしましょう!(犯罪行為はやめておくれよ……) 
 その様子を写真に撮り、ブログで報告してくれたかたには、何か特典が出るようにします。何にするかは考え中。希望があったら言ってくださいね。(例、「サイン本がほしい」)

 書店POPも、篠田直樹が手がけた単行本デザインを踏襲して、篠田算がデザインしてくれました! なお、ふたりの篠田は赤の他人です。
 http://masuno.de/imglbi/kanashii/kanashi-popDATA.gif (オモテ裏はこんな感じ)
 http://masuno.de/imglbi/kanashii/kanashi-pop.jpg (短歌を書き込むとこんな感じ) 

 このPOPは希望者に郵送します!(ご住所・電話番号を枡野浩一ii@masuno.deまでメールしてください)
 あなた自身の短歌を書き込んで、『かなしーおもちゃ』をたくさん置いてくれてる書店の人に、手渡してあげてください。『かなしーおもちゃ』を置いてくれてない書店の人にも、たくさん置いてもらうようお願いしつつ、手渡してあげてください。(万引きの逆の「万押し」はおすすめしません……)
 その様子を写真に撮り、ブログで報告してくれたかたには、何か特典が出るようにします。何にするかは考え中。希望があったら言ってくださいね。(例、「自分の新しい筆名を考えてほしい」)

 特典がどんなものになるかは盛り上がり次第……どうぞよろしくお願いします!!

2005 01 29 04:31 午後 | 固定リンク

< バンドメンバー募集! >

 バンドやりますと宣言してから、周囲の皆に心配されている枡野浩一です。
 だってラーメンズ公演を観に行った日に結成を思いついたくらいだから、皆さんがイメージしてるのとは全然ちがうバンドなんだけどな……。
 目的はただひとつ、『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)のプロモーション。すでに2デイズ・ライブの日程が決まっています。
 その名も、啄木(たくぼく)。
 木魚とか似合いそうでしょ? アーバンギャルズという素敵なバンドをやっている河井克夫さんにプロデュースをお願いしています。
 メンバーは今のところ私を含めて3名とか4名とか? 逆ドリカム編成になりそうなのを佐々木あららが邪魔しようとしてる感じ?
 で、ちょっとだけメンバー増やすのもありかもと思っています。吐くくらいピアノが弾けるとか、名前に月がつくくらい美しいとか、われこそはと思う人は自己PRをトラックバックするか、枡野浩一(ii@masuno.de)にメールしてくださいね。
 必須条件は『かんたん短歌blog』投稿者であること。それと東京に自費で楽々来られること。
 チケットノルマとかはないけれど、ギャラもないものと思ってください。将来もないです。
 仔細面談。質問・応援・冷やかし等のトラックバックも歓迎。どうぞよろしくお願いします。

2005 01 29 01:32 午前 | 固定リンク

2005.01.28

< 更新日変更のお知らせなど >

 ココログ新年会や「枡野浩一とへこむ会」に来てくれた皆さん、ありがとう……。おかげさまで室井佑月にも嫉妬されるくらい楽しくへこむことができました。
 おかげさまで『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)も無事発売になり、しばらくは単行本のプロモーションに奔走することになりそうです。

 さて、きょうは重要なお知らせがあります。
 単行本発売を機に心機一転、『かんたん短歌blog』は2月から、毎週火曜日前後に更新します。
 したがって、きょうは本来ならレギュラー更新日ですが、「おもちゃ」評4および次回お題発表は、2月1日(火)に更新することにします。何卒お待ちくださいね。
 「おもちゃ」短歌は、あと数日、投稿できます。もちろんお題が変わってからも気にせず、昔の題でひきつづき投稿しても大丈夫ですからね。自由題の短歌も随時、受け付けています。
 短歌投稿トラックバックは、この記事にしてしまってOKです。どうぞよろしくお願いします。

人気blogランキング、初登場ベスト2?!

2005 01 28 11:32 午後 | 固定リンク | トラックバック

< レビューコンテスト! >

 ついに『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)、発売になりました!
 さっそく枡野浩一ミニインタビューも公開されましたよ。
 私は今回、この本のプロモーションのために、さまざまなことを試みてみることにします。
 皮切りに『bk1(@niftyBOOKS)×Amazonブックレビューコンテスト』を開催します。
 ルールは以下のとおり。

▼『かなしーおもちゃ』を買って読み、そのレビューを2種類の書き方で書く。なるべく差のある書き方で!
▼うち1本を「bk1」へ、もう1本を「Amazon」へ投稿する。ボツにならないよう、投稿ルールを守って!
▼その際、いつも短歌を投稿している筆名をつかうこと。一度も短歌を投稿したことない人は、これから投稿!
▼3月末日、枡野浩一が「bk1」「Amazon」に載ったすべてのレビューを熟読し、独断と偏見で選考!
▼2本のレビューの総合力で選びます。最優秀投稿者に、枡野浩一がポケットマネーから図書券をプレゼント!
▼図書券の金額は、優秀度によって上下。最低3000円くらいかな……。複数の人を選ぶことも検討します!
▼絶賛しなくていいです。批判であっても読み物として面白ければ。でも作者に響く批判って難しいですよ!
▼枡野浩一のほかの著書も読むとレビューに説得力が増します!

 以上です。
 何かご質問があれば、トラックバックしてください。
 せっかくだから、お祭りのように楽しみましょう!!

2005 01 28 10:05 午後 | 固定リンク

< 『かなしーおもちゃ』発売日! >

 はぁい♪ おげんこ? ア・タ・シ。マ・ス・ノ・よ!
 ねえねえ、かなしー? かなしーよねー!?

 ……とか書いたらどれくらい枡野ファンが減るのか、ちょっと実験してみたくなりますね。

 あ、どうも。私、枡野じゃありません。
 桝野ではなく升野でも舛野でも枡野でもない、あららなんです。

 改めまして初めまして。佐々木あららと申します。30歳、バツイチ、三鷹などに在住。ワニ飼育業。好きな短歌誌は「アララギ」です。

 諸事情により(室井佑月ショックのせい?)、今週から『枡野浩一のかんたん短歌blog』は『佐々木あららのワニワニ短歌blog』に名前を変え、選者・方針を大幅リニューアルして進めていくことになりました。今日からはワニを題材にした短歌以外の投稿は認めません。

 マスノ師よ! さらば!

 というのはもちろん僕の妄想というか将来の夢ですが、このたびは枡野浩一『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)発売記念特別企画として、私・佐々木あららが本書制作の裏側を暴露すべく、ココログジャックさせていただくことになりました。こんな形でココログデビューするなんて……。
 どうぞよろしくお願いします。

 木曜日ぐらいから徐々に書店に出回り始めている『かなしーおもちゃ』、みなさん、手にしていただけましたでしょうか。
 1ページに1首!
 というか、
 見ひらき2ページに1首!!
 売れっ子デザイナー篠田直樹さんの手によって楽しく、美しくレイアウトされた、『かんたん短歌blog』の傑作選です。
 しかも、世界でも類を見ない、「つっこみ」つき短歌集なんです。

 短歌って、ぶっちゃけ高尚でお上品で格式高くて、とっつきにくいっつーか、つっこみにくいトコってあるじゃないですか。実は俺、今でもチョットそんな風に思っちゃうんすけど……。でもこの本の短歌はなんかゼッテー違う。1首1首に血がサラサラになる「つっこみ」がついてて、目からウロコっすよ! それが時代…。

 もちろん、2004年4月から10月までの約半年間に投稿された約4500のトラックバック投稿を、選びに選びぬいた傑作選だから、どの歌も一人立ちしている面白さ。ぜいたくー。

 しかも、しかもね。単なる短歌集じゃなくて、この『かなしーおもちゃ』、短歌の教科書にもなってる。
 マスノ師いわく、
「これ1冊読めば、勘のいい人なら、きょうから歌人になれます。
 これ1冊読んでも駄目なら、向いてませんから、あきらめてください」……。
 表紙を消しゴムでごしごしこすると色がとれちゃうところも、なんか、教科書みたいです。

 定価1200円+税。マスノ師が、自分の大切な何かをそっと犠牲にして、こんなにお求めやすい価格が実現したとの噂です。
 この本が売れなかったら、マスノ師はほんとうに落ち込んで短歌をやめてしまうかもしれません。
 もしくは自暴自棄になって、離婚後ずっと会えずにいる息子(4歳)の誘拐を計画・実行し、獄中歌人になってしまう恐れも。
 マスノ師と親しい篠田算さんがうっかりそれを手伝ったりしようものなら、2005年に獄中短歌ブームが訪れてしまう可能性だってあるんです……。

 そんなマスノ師(&篠田算さん)チョット見てみたい! いや、絶対見たくない!
 そんな狭間でココロ揺れ動く僕たちへのカンパだと思って、ひとり3冊ずつぐらい買っていってもらえるとうれしいです。

 どう? もう買うしかないって思えてきたでしょ?
 えっ! 買おうと思ってたけど、買う気なくした?

 マスノ師ごめんなさい……。
 あららは反省の旅に出ます。

 『かなしーおもちゃ』を買ったみなさん、感想とかトラックバックして、フォローしといてください!
 あと、人気blogランキングもよろしく!!

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注意! この記事に、「おもちゃ」短歌投稿のトラックバックをしないようにしてください。佐々木あららに関するトラックバックは歓迎!(「おもちゃ」短歌投稿は、お手数ですが、みっつ前の記事に……)

2005 01 28 03:26 午前 | 固定リンク | トラックバック

< 室井佑月へ愛をこめて >

 む、室井さん……。

 杉並生まれ吉祥寺在住のバツイチ歌人、というお洒落なイメージを大切に生きてきたのに……。たしかに小平に実家があるし、小学4年生まで水戸にいたけど、「ミス島根」の室井佑月にそんなこと言われる筋合いはないと思う! あれっ、「ミス鳥取」だっけ? もう忘れちゃったよ。

 室井さんも遥か彼方の人になっちゃったよな……(遠い目)。
 昔は『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房)に、こんな短歌を投稿してくれたよね。

観てみたい 金を出さずにこっそりと 松崎しげるのディナーショウの服 (室井佑月)

 ……懐かしい。今はもうお金持ちだから、松崎しげるのディナーショウの服くらい、いくらでも観られる室井佑月。でも僕のイメージの中にいる君は、六本木の狭いマンションに住んでボロボロの野良猫にエサをあげていた、あの頃のままなんだよ!

 室井佑月のデビュー短編集『熱帯植物園』(新潮文庫)の解説も書いてあげた僕のこと、これからも時々でいいから思いだしてね。ココログ新年会では、胸に『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)をいれて写真に撮られてくれてありがとう。そのことに全然気づかなくてごめん。吉井怜ちゃんに気をとられてて……。

 そういえば昔、枡野浩一仮設ホームページの掲示板で、室井佑月短歌を募集したことがあるって、思いだしたんだ。
 こんな歌を1位に選んだ。

赤い嘘くちに頬ばりそれ以上よくばっていい室井佑月は (杉山理紀)

 ほかに、こんな歌もあったっけ。

流れ星願いがひとつ叶うなら室井佑月の妹になる (吉永美砂江)

饒舌に室井佑月を語るひと 波の激しい恋してるだろう (ぽーら・すたー)

物語の途中で顔をあげたいま室井佑月に溶けそうだった (ななお)

行間で室井佑月とすれちがい私が拾った赤い目薬 (渡辺百絵)

あの男記憶喪失だったのに室井佑月は忘れなかった (天野慶)

自分ではもてあましている傷口に室井佑月をすりこんで寝る (ななお)

生きるのに飽きたわけではないけれど室井佑月の世界に堕ちる (ただ@職場)

暮れなずむリズムに揺れる赤い月 よくばっていい室井佑月は (杉山理紀)

 ……これらの歌が投稿された頃、室井佑月はまだ全然無名で、新人だった。
 あれから僕たちは、それぞれに結婚し、それぞれに親になり、それぞれにバツイチになった。
 室井佑月がどんなによくばって売れっ子になっても、そして、よくばらない枡野浩一の売れ方がどんなに足踏み状態でも、僕はあの満月の夜に語り合った夢を忘れないよ、ゆづ。
 だけどココログ人気ランキングでは負けられないから、よくばらないふりして人気blogランキングにも登録してみた。

 それじゃあ、また。
 『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)がもしも売れたら、お酒でも奢らせて。でも売れなかったら、金、貸してください。どうぞよろしくお願いします。

2005 01 28 12:18 午前 | 固定リンク

2005.01.27

< 筆名についての考察 >

 筆名について、ご質問を受けることが多くなってきたので、以前、あるBBSに書いた文章を一部訂正の上、転載しておきます。
 ただし、『かんたん短歌blog』では、以前ほどは筆名について厳しいことを言わない方針にしました。短歌に取り組む姿勢は、もっと人それぞれであっていいのではと、考えが変わったからです。
 ただ、それでも根のところの考えは変わりませんから、あくまで歌人・枡野浩一の意見として、参考までに読んでいただけると幸いです。


筆名について (文責=枡野浩一)

私は本名で書く人をどうしても贔屓してしまいます。

筆名をつかってもいいのですが、
筆名のセンスも作品のうちと考えています。

顔に似合う筆名であることが大切だと考えます
(筑摩書房『かんたん短歌の作り方』参照)。
「月」を筆名にいれるなら、
室井佑月くらいのルックスとキャラクターが必要。

センスいいなと感じる筆名は、
たとえば山田詠美です(本名は山田双葉)。

銀色夏生の筆名は、やりすぎだけど、
あれだけ売れて認知されれば勝ちだ、
私は負けを認めよう……という立場です。

人名らしくない
ハンドルネームというものは、
正直、好きではありません。

姓名のうち下の名だけを名のってサマになるのは、
ファッションモデルやシンガーや、
天皇家の人(サマがつく)だけだと思っています。

保守的でごめんなさい。

私の趣味をお話しておきます。

「空」「風」「月」「星」というような、
漢字それ自体が甘さ(詩)を含んでる名前を名のるのは、
それが本名である場合にかぎってほしい、
というのが本音です。

私は、
「自分の力ではどうにもならないことがある」
と認めることからしか、
どんな表現も、
どんな人生も始まらないと思っています。
繰り返しますが、
「自分の力ではどうにもならないことがある」。
親につけられてしまった本名を受け入れて生きていくことも、
そのひとつだと思っています。
筆名をつくるという行為は、
そこでいったん何かをチャラにしようとする行為です。

だから筆名をつくるならつくるで、
その新しい名前を、
覚悟を決めて、
きちんと背負ってほしい。

どんな名前で生きようが自由だし、
大きなお世話と思われるでしょうが、
私自身、
かつてはたくさんの筆名を使い捨てにしていたので
(新風舎『ガムテープで風邪が治る』参照)、
自戒をこめて書かせていただきました。

ちなみに「枡野浩一」は、
もともとは本名でしたが、
今は筆名です。
どうして結婚後に妻の姓を名のることにしたのかとか、
どうして離婚後もその姓を残すことにしたのかとか、
そういうお話は、
いずれエッセイなどで明らかにしたいと思います。

【関連記事】< 再び筆名についての考察 >
http://masuno-tanka.cocolog-nifty.com/blog/2005/08/post_04c9.html

2005 01 27 11:23 午後 | 固定リンク

2005.01.21

< 「おもちゃ」評その3 >

 いよいよ、あしたですね、ココログ新年会! サイン会や、佐々木あらら主宰のオフ会もあります。
 もしかして、新年会は申し込まずにオフ会だけ参加しようと思ってる人っている? そういう人のことはオフ会で冷たくしようと思っています。サインもしません。
 というのは嘘ですが、じつはオフ会、私はあんまりゆっくりできないので、話しかけたい人は新年会のほうでお願いしますね。
 本も完成しましたよー。見よ、このピカピカした表紙! 発売日その他は、ここもご参照ください。

おもちゃ3絵・武山忠司

 今週は213の投稿を拝見しました。



キミのこといずれ必ず捨てるけど誰のものにもなってほしくない (安堂流)

 捨てるけれども、だれにも拾わせない!


ひとりでも狭いぐらいのお風呂場で浮かぶオモチャを沈ませている (木村比呂)

 『かんたん短歌blog』は、かなしい思い出コンテストではありません。


宿酔いのぼくの頭はオトナオトナと壊れたおもちゃの音がしている (黒田康之)
 
 擬音のユニークさに1票。


レクイエム息子に捧ぐ豆打餅 卓袱台に置き歌い始める (PDP)

 息子のたましいが、むくわれますように。


君の子のオモチャを積んで行くときのうれしさのまま職を探そう (木村比呂)

 僕の日記、盗み読んだ?


おもちゃって本物よりも大きくて高性能でとても悔しい (あみー)

 とても嬉しい、の書きまちがい?


おもちゃ屋でデートするのが好きなのでそういう人は言ってください (丹生谷歩美)

 そういう人は言ってください……という着地の仕方は発明ですね。 


捨てられたおもちゃの足の裏側に幼い文字で書かれた「ゆうた」 (篠田算)

 ゆうた……。
 これも、かなしい思い出コンテスト応募作か。


飛ぶはずのおもちゃを持って住むはずの街のつめたい風にむかった (木村比呂)

 むかわないで……。


おもちゃにも人権はある あたるならおれにあたれよ 壊れないから (詠人不死)

 それは知らなかった……。
 詠人不死さんはほかの投稿も完成度は高かったけれど、形はきれいで、たましいが入っていない印象。 


あと何度「はじめまして」と言うだろう 二度目があるのは何人だろう (伊勢悟史)

 あしたは、はじめまして。

 というわけで霧島さんは改名しなよ。先に名のってた女優さんにわるいから。本名が偶然いっしょだったなら仕方ないけど。
 では、またあした。
 もしくは、また来週。

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2005 01 21 11:45 午後 | 固定リンク | トラックバック

2005.01.14

< 「おもちゃ」評その2 >

 ごめん……。
 「単行本に関する注意事項など3」でお名前を挙げた人って、たしかに目立つ扱いで紹介した短歌の作者ばかりなんですけど、じつは……。あんまり嬉しくない扱いで紹介した短歌の作者も、若干含まれているのです……。
 もしかしたら、本を見て、がっかりしてしまう人もいるかも。野田さんとか……。ただ、今回の本『かなしーおもちゃ』(インフォバーン)は、「改善の余地がある短歌の例」として挙げた作品も全部、じつはレベルが高いというのが売りです。そういう意味で、目立つ扱いで紹介した短歌の作者全員に、本をプレゼントしたくなりました。
 何卒、ご了解ください。 
 そして佐々木あららのページを熟読して、ココログ新年会&サイン会や「へこむ会」に申し込んでくださいね。
 私はこの日曜日、辰巳泰子さんの短歌朗読ライブを聴きにいきます。
 そうそう、こんなアンケートが始まっているようです。興味のある方は、どうぞ。

おもちゃ2絵・武山忠司

 というわけで、今週は196の投稿を拝見しました。

物言わぬ玩具の口に紅を引き母の帰りを待ちわびている (篠田算)

おもちゃ屋の年始のレジの三つ折りのお札はきっとお年玉です (篠田算)

 篠田算さんの短歌に関しては正直、コメントするのが難しいですね……。さっきまで一緒にごはん食べてました。もともとすごく親しい友人なのです。彼の服飾デザイナーとしての圧倒的な才能を信頼しています。なので逆に、とても厳しく投稿作品を見てしまう。「あの篠田算なら、もっと書けないとおかしいんじゃないか」と。
 そういうのって、あるんです。名前ぬきで作品を評価するのは難しいです。
 あと、篠田算さんの短歌について語ると、ちょっとレベルの高い話をしなくてはならなくなって、そのへんが億劫です。いずれ「篠田算小特集」を企画しますので、それまで待っていてください。
 彼の作品に対するコメントは随時、彼のブログに直接書き込んでいますので、ご参照ください。今週ここに挙げた2首は、非常に目をひきました。
 1首め、「玩具」という存在の淋しさを強調する的確な描写に心がしんみり……。
 2首め、その鋭くも優しい観察眼に心がほんわか……。
 ネガティブで心に刺さる短歌をつくるより、優しくて心に響く短歌をつくるほうが百倍難しいと私は考えていて、その意味で篠田算は、枡野浩一を超えている時があると思う。

無茶苦茶な上司の愚痴を餌にして動くおもちゃがあるあるあの世 (PDP)

レクイエム息子に捧ぐずんだ餅卓袱台に置き歌い始める (PDP)

 常連PDPさんの歌は、2首選びました。
 1首め、「あるある短歌」にひっかけた作品をつくろうとした(?)チャレンジ精神に1票。
 2首め、誤読を招くので「ずんだ餅」の前に1文字あきを私が勝手にいれたくなったけど、実際いれると少し変。伊勢谷小枝子さんなら、
レクイエム(息子に捧ぐ)ずんだ餅卓袱台に置き歌い始める
 といった表記を採用するでしょうか。そのへん、工夫してみてください。

コレクションみたいなおもちゃを触る手が見たことなくて動揺してる (緒川景子)

 この歌の「見たことなくて動揺してる」は、文法的なねじれが「詩」と感じられる例です。単なる失敗なのかもしれないけれど、心がとまってしまうのも確か。
 散文なら「見たことがないものみたいに見えて動揺してる」と書くでしょう。
 私はあまり認めたくないけど、これはこれで「あり」なのかもしれない。でも、そのへんの「ねじれ」を自覚してみてください。

子供にはさせてくれないこともあり早く大人になりたいおもちゃ (あみー)

 これも緒川景子さんの歌と似た「ねじれ」を感じる。
 その「ねじれ」を「詩」にするためには、もっと前半をくっきりと書くことが必要。
 考えて再度投稿してみて。

気がつくと彼の2倍は稼いでる だけどつくすのオモチャですから (日比野あゆ子)

 日比野あゆ子さんはこの歌をいちど改作していますが、その改作の方向性は合っていると思います。
 でも仕上がりはいまひとつ。説明しようとしすぎてる感じです。「ですから」という語尾がよくないですから!

心にもないことを口走っている 電池で生きてるわけじゃないのに (穴井苑子)

 玩具、という言葉を出さずに玩具的世界を面白く描いてくれましたが、単行本にまとめるとき、お題の言葉が入っていない作品は割愛してしまうかも。
 その点はご了解の上、自由テーマの作品も、どんどん投稿してください。

 というわけで今週は少なめでした。
 全体的に、「おもちゃ」「玩具」の捉え方が類型的すぎる気がする。
 また来週に期待してます。

2005 01 14 11:50 午後 | 固定リンク | トラックバック

2005.01.08

< 単行本に関する注意事項など3 >

 1月下旬発売の『かんたん短歌blog』の単行本『かなしーおもちゃ 〜あるある短歌1〜』(インフォバーン)、以下の方々の投稿短歌を大きな文字で紹介しました。素晴らしい作品を読ませてくださった皆様に感謝!
 つきましては以下の方々は、よろしかったら本名・住所・電話番号を枡野浩一(ii@masuno.de)までお知らせください。単行本『かなしーおもちゃ』をプレゼントします。
 お名前の順番にはとくに意味はありません。それから、「枡野浩一は選ばなかったが佐々木あららが選んだ短歌」の作者も若干名、含まれています。

青木麦生
木下愛郎
かみやひろし
林野つみき
いぬいらいち
伊勢谷小枝子
伊勢悟史
宮前平
オカザキなを
夏千代子
松陽
藤本洋子
伊藤隆浩
長瀬大
緒川景子
詠人不死
安藤三弥
鷲家正晃
志井一
丹生谷歩美
栗原あずさ
あきつよう子
辻一郎
樫子麻理
藤矢朝子
紫月美夜
出石正比古
遠藤なお
みうらしんじ
きみどり
田丸まひる
龍見元菜
英田柚有子
天国ななお
平賀谷友里
きりしま
幸田
野良ゆうき
本多響乃
葉苗あつこ
電池
飛火野なぎら
森文月
小島けいじ
野田修平
鯣点天

 以下の5人の連絡先はもうきいたけれど、本に登場する歌人として、お名前を挙げておきます。

PDP
柴田有理
木村比呂
篠田算
佐々木あらら

 ……最近もう『かんたん短歌blog』に参加していない人も含まれてるみたいですが、彼らと交流のある人は、おしえてあげてくださいね。
 で、パーティに来られる人に関しては、パーティ会場で本をお渡しするのでもOKですが、念のため、連絡先は事前におしえておいていただけると嬉しいです。

 ここに名前を挙げなかった人の作品も、枡野浩一がブログでコメントしたものに関しては全部(ものすごく小さな文字だけど)、本に載せました。
 本の仕上がりにはかなり自信があるのですが、万一、版元が期待するほどは売れなかった場合、第2弾は出版されにくくなるかもしれません。私は佐々木あららに指摘されているとおり、へこみやすい性格。下手をしたら、『かんたん短歌blog』自体の存続すら危うくなるかも……。
 皆様にお願いです。
 買ってください!

 この本をどうやってプロモーションしたらいいのか、あららと一緒に今、考えています。
 本の実物を見ないと難しいとは思いますが、いいアイデアがあったら、トラックバックしてやってくださいね。
 (トラックバック、この記事は受け付けていません。ひとつ前の記事に、お願いします)
 そうだ。言い忘れていましたが、短歌を投稿してないけど読んでくださっているという方々、ありがとうございます! 今後ともどうぞよろしくお願いします。

2005 01 08 03:47 午前 | 固定リンク

2005.01.07

< 「おもちゃ」評その1 >

 枡野浩一の『かんたん短歌blog』、2005年もどうぞよろしくお願いします。

 今月発売の単行本『かなしーおもちゃ』(インフォバーン)、あとは印刷屋さんの仕事ぶりを見守るだけです。のちほど「単行本に関する注意事項など3」という記事をアップしますので、そちらも読んでくださいね。
 単行本を1冊まとめたことで、『かんたん短歌blog』でやるべきことの輪郭がはっきりしました。毎週の選とコメント書きと更新作業は時間かかるし神経つかうしストレスたまるし正直「割に合わない……」と感じることもままあるのですが、単行本がかなり面白いものになったので、ある部分では肩の力をぬいてもいいと思えるようになりました。でも個々の作品に対しては今までどおり、あくまで真剣に向き合っていきたいと気持ちを引き締めています。
 水準の高い常連投稿者も増えてきたけれど、年末年始にかけて急に、新しい人が目立つようになりましたね。皆さん、はじめまして。ブログって、過去ログを読むのはなかなか億劫なものだと思いますが、『かんたん短歌blog』のスタートの頃は、現在とはまたちがった味わいがあって面白いですよ。単行本はブログとは全然ちがうアプローチをしたので(技術的な評は思いきって割愛したのです……)、ぜひ単行本とあわせて、過去ログも読んでみてください。

 先週と今週で(114)+(217)=331の投稿を拝見しました。
 今年から、選とコメント書きの方針を少し変えます。
●選ぶべきか否か迷った作品は、とりあえず選ぶ。(どうせ単行本ではもっと厳選してしまうので……)
●改作してほしい作品には、丁寧に技術的な評を添える。(より面白い形で単行本に載ってほしいので……)
●ただ単につっこみをいれたい作品には、つっこみをいれる。(つっこみのできる短歌が、いい短歌である! という自説が単行本づくりのさなかに確立したので……)
●作品を紹介する順番は、原則として「投稿順」にする。(作品に順位をつけることが目的ではないと気づいたし、単行本づくりの過程で評価が変わった作品も多かったので……)
 と、いうわけで。厳しいコメントのついた短歌、イコール、駄目な短歌ではありません。むしろ期待してる作品にこそ厳しいアドバイスをします。
 ところで今週、柴田有理さんが面白い意見を書いてくれています。こういうトラックバックは大歓迎。皆さんもぜひ『かんたん短歌blog』の参加者となってください。短歌を投稿することだけが、参加する方法ではありません。


 
 そうそう、単行本発売パーティの2次会が水面下で計画されているようです。佐々木あららのページを見てくださいね。

おもちゃ1絵・武山忠司

陽だまりの電車にひとり乗ってると悩みごとなどない気がしてる (安藤三弥)

 文脈上、語尾は「気がしてくる」であるべきでは?
陽だまりの電車にひとり乗ってると悩みごとなどない気がしてくる
陽だまりの電車にひとり乗っている 悩みごとなどない気がしてる

 といった言いまわしが自然だと私には感じられます。
 ご自身の感覚と、相談してみて。

年末に袋小路で座り込む 細木数子を信じてみたい (安藤三弥)

 後半のフレーズ面白い。
 前半は後半に無理なくつながっていて、比喩も気がきいてるが、それだけ。それ以上のものが欲しいところです。

遠い空、君が誰かとヤってても、僕は今までも愛しています。(岩波ラスミチ)

 もう、あきらめろよ……。
 
 「ヤ」はカタカナにしなくても、わかります。句読点もいらないと思う。
遠い空、君が誰かを殺ってても、僕は今までも愛しています。
 だったら怖い。

人生があんまり楽に思えない せっかく夢をあきらめたのに (志井一)

 苦労してあきらめたのにね……。

明けたってめでたくなんかないけれどメールを送る理由にはなる (貴志えり)

 と、いう短歌をそのままメールして、愛を告白したら?

年末は30日まで仕事です 時給685円 (穴井苑子)

 時給の数字が具体的なのがよろしい。

そのときはお墓はレゴでつくってね 花はいいからあそんでいって (穴井苑子)

 楽しそう。

夢ならばさめてもいいよそのかわりときどき見せてくれると言って (ごみたゆうこ)

 ちょっと舌足らず。この歌の「言って」は、だれに言ってるの?
 その舌足らずさがチャーミングにも見えるから、クセモノ。

さあこれが残る最後の一発だ夢鉄砲のひきがねをひけ (ごみたゆうこ)

 その心映えに1票。

「私」とか 一人称を使わない日がすごせたらよくできました (森文月)

 もっとリラックスして。「私」を受け入れてくれる場だって、あるはず。

夢よりもきれいなものはあるはずだ それが見たくて息をしている (英田柚有子)

 同感。そして、夢よりも汚いものもないはずだ。

私には夢見る頃が無かったと青春ドラマ見るたびに泣く (本所飛鳥)

 「泣く」はいらない。実際、涙は出てないでしょう? 改作してみてください。

井村屋のあんまん食べる 本当のさよならなんてしたことないの (駿河さく)

 こういうフレーズがサビにつかわれた歌を、たとえば木村カエラが歌ったりしたら深夜のコンビニで立ち尽くすのに。

水をくむ 御先祖様もきいたろう沸点までの音は楽しい (秋野道子)

 秋野道子史上、最高作。

口紅が塗られて成就するように読まれるまでの本は未完だ (秋野道子)

 この改作が、今までで一番いいです。もうひと息。

眉を抜く カヒミカリィを聴きながら 今すぐにでもパリに逃げたい (みなみなみ)

 そしてフランスパンをパリパリ食べたい。.

食玩の中を確認 ショックガーン 新シリーズについていけない (0点)

 あなたの筆名を「0点」さんと認識しました。
 ショックガーンという駄洒落にショックガーン。

ねえ今日はどんな玩具で遊ぼうか? 動かぬ男の口だけ動く (下川梓)

 やらしい!

妄想が趣味でお金はかからないぼくと結婚してくれますか (本多響乃)

 「ぼくと結婚してくれますか」の付け句。
 付け句を集めた本も、また出したいね、いつか。

ススキノで/大人のおもちゃ/売れている/ちんちん頑張れ/ちんちん頑張れ (エロ店長)

 「/」はいらないと思います。

ススキノで大人のおもちゃ売れている ちんちん頑張れ ちんちん頑張れ

 ここからスタートしてください。
 改作も拝見しましたが、「ちんちんガンバレ」くらいならいいけど、「ちんちんガムバレ」は、はしゃぎすぎ。
 週刊プレイボーイ的なおやじ臭がしてしまいます。
 それから枡野浩一は超えたかどうか微妙ですが、谷川俊太郎の「とべとべおちんちん」には負けてます。

昼ドラで見た刀の角度それ程血は出ないよ おもちゃのチャチャチャ (PDP)

 もう「五七五七七にして」とは言いません。疲れたので。

手に入らないから欲しいオモチャです。欲しいから手に入らないのです。(yocco)

 そうだったのか……。だから離婚後ずっと子供に会えないのかな。

もみあげをおもちゃにしつつ私では駄目な理由を四つまで聞く (笹本奈緒)

 五つ目が大切だったのに……。

ほんものじゃなきゃ嫌だとは言わないわ おもちゃの彼になってください (笹本奈緒)

 僕でよかったら……。

「まさふみ」のネーム入ったプラモデル同窓会で返したいけど (イカリング)

 まさふみがご存命でありますように……。

 この筆名はあんまりです。「猪狩輪太郎」と勝手に命名。

そのうちにいらなくなると分かってた だからおもちゃは欲しくなかった (梨野一)

 たとえ失ってしまっても、得ていた時期があるというのは素敵なことですよ。

 というわけで、のちほどまた、別の記事をアップします。
 ではでは。

2005 01 07 11:40 午後 | 固定リンク | トラックバック