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2005.05.11

< 悲しいニュース >

いつものように更新の準備をしていたら、
衝撃のメールが……。
私は今、プライベートの悲しいことがひとつ、
慢性化しつつあるので、
それ以外のことで悲しいことがあると、
もう仕事をするどころではなくなってしまいます。

枡野浩一公式サイトにもあるように私は、
『てのりくじら』『ドレミふぁんくしょんドロップ』という、
2冊の短歌絵本を出して歌人デビューしました。
初版8000部ずつ印刷され、
発売直後に2冊とも増刷されました。
自費出版が常識とされる詩歌の本としては異例中の異例です。
少なく見積もっても百を超えるメディアで紹介され、
ロングセラーになりました。
浜崎あゆみさんや中田有紀さんが、
好きな本として挙げてくださったこともあります。
イラストを手がけたオカザキマリさんは漫画家のおかざき真里さん。
今でこそ人気漫画家ですが、
初版当時は知る人ぞ知る……という存在でした。
のちに2冊を1冊にまとめてスナップ写真と組み合わせた
文庫本『ハッピーロンリーウォーリーソング』を出しましたが、
そのあとにも『てのりくじら』は増刷がかかっていました。

3冊目の『ますの。』は(超特大の)文字だけの短歌集ですが、
思いのほか岡井隆、荻原裕幸といった「歌壇」の歌人に支持されたり、
祖父江慎の手による斬新な装幀がいろんな雑誌で取り上げられたり、
あとがきの文章が「枡野浩一の作品の中で一番好き」と言われたり、
コピーライターの一倉宏さんに熱いエールをいただいたり、
ある意味とても好評だったのですが、
作者の意図に反して「玄人受け」になってしまい、
初版8000部のまま、増刷はかかっていませんでした。
こちらも
『57577 Go city, go city, city!』
という別の文庫本に生まれ変わっていますが、
ほんとに別の本と言ったほうがいいような変身ぶりです。

さっき、
この3冊の本を出している実業之日本社から届いたメールには、
『ドレミふぁんくしょんドロップ』と『ますの。』を絶版にする、
というニュースが書かれていました。
現在すでに版元の倉庫には在庫がなく、
書店に並んでいるものがなくなったら品切ということで、
もう増刷しない、というのです。
『てのりくじら』は売れているので絶版にはしない、とのこと。
ちょっと待ってください!
『てのりくじら』と『ドレミふぁんくしょんドロップ』は
2冊でひとつの作品なんです。

すでに文庫化はされているとはいえ、
私の歌人としての誇りを支えているものは、
詩歌の専門家のあいだでの評価というよりは、
一般書店で短歌作品集が売れ続けている、
という事実でした。
(詩歌の専門家で評価してくださった人は何人もいて、
それはそれで有り難かったし嬉しかったですが……)
私の目はいつも、
通りすがりの「読者」のほうを向いていました。
この『かんたん短歌blog』の姿勢も、
まったく同じです。

売れない本が絶版になるのは宿命とはいえ、
何か今、自分にできることはないんだろうかと、
途方に暮れています。
何かいいアイデアがあったら、
ぜひトラックバックしてやってください。
(短歌の合間にでOKです)
とりあえず、
復刊リクエスト
に1票、
どうぞよろしくお願いします。

講評の更新は、あと1〜2日待ってください。すみません。
なお、
公式サイトの日記『こんなにもふざけたきょうがある以上』は、
日記の中でも予告していたとおり、しばらくおやすみします。
日記という形式では書けないものを、集中して書いてみます。
『かんたん短歌blog』はこれまでどおり続きます。
枡野先生のblogはココログでしか読めません!
どうぞよろしくお願いします。

2005 05 11 04:07 午前 | 固定リンク