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2005.09.30

< 「誕生日」評その4と10月のテーマ発表 >

「短歌投稿のお約束」「トラックバックのお約束」をご確認の上、納得したら投稿してください。初投稿の方は筆名の読み方を書き添えてください。

イラストや写真の投稿も、短歌投稿の「お約束」に準じます。将来、枡野浩一の本に参加してもらえるようなクリエーターとの出会いを心待ちにしております。

10月のテーマは、この記事の最後で発表します。それから『ドラえもん短歌』(小学館)発売記念で、ドラえもん短歌も募集しています。そのほか、自由テーマの短歌も受け付けていますが、投稿は原則として1人あたり1週間に1〜3首程度にしてください。ひとつの作品を推敲して何度も投稿したり、以前の作品を改作して再投稿したりするのは、ご自由に……。短歌およびイラストや写真、そのほか雑談の投稿トラックバックURL: http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/6172546

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イラスト=後藤グミ
80410273

 大阪日本橋や東京新宿のトークイベントに来てくださった皆さん、ありがとう。
 なんだか感想があんまり届いてない気がするんだけど、水面下ではいろいろ語られてるの? そこの男子ー、こそこそしてないで、はっきり堂々と言いなさいよー! あとPDPさんのブログはいつ見にいっても見えないよ……。
 あっ、麗しき古典エッセイストの大塚ひかりさんが佐々木あららを絶賛してる!!! あららにエサを与えないで! それは褒め過ぎです!!

 新しいルールにして1ヵ月。ちょっと失敗だった気もしています。つまんないー。短歌がつまんないー。
 ま、とりあえず先にコメントします。

誕生日だからっていうわけじゃなく金魚もらった いい誕生日 (穴井苑子)

 これは「あらすじ短歌」だよねー。
 同じ内容のことをあらすじっぽくなく伝えることもできるはず。改作して。

自分では思いつかない事だからあなたが産んでくれてよかった (志井一)☆

 おまけで☆(お気にいりマーク)。
 なんか志井一は自分の得意技を自覚しちゃったみたいでシャク! カマトト?
 ちょっと男前だからって母親を「あなた」呼ばわり? さだまさしの「無縁坂」? 

てっぺんが禿げてる人は比較的タケコプターの装着が楽 (トヨタエリ)

 これも発想はいいけど仕上げが雑です。
 志井一なら、こう書くね。
 タケコプターしっかりついてて無事だった 俺のてっぺん禿げててよかった

年齢と共に中身が育つなら歳を取るのは嫌じゃないんだ (須部ニイル)

 これも中身は「なるほど」なのだから、もっと説得力ある仕上げにしてください。

きっとくる 必ず来るわ あの人は それでも入る 風呂好きだから (靴カカト)

 ドラえもん短歌である、という前提で読まないと意味不明なところが大きなマイナス。
 工夫してみて。「あの人は」のところを変えるとか。

泣きながら生まれてきてるくらいだし独りの誕生日ごときじゃ泣けない (保井香)

 これは意見としてはそんなに新鮮ではないけど、参考のために残しました。

祝福のひかりの中へ踊りでたときことなど忘れていたわ (なんの菅野)

 なんの菅野さんなのに語尾を「わ」にするなんて、ずるいわ……偏見かしら。

散らかった部屋でケーキを囲むのは君と私が家族だからだ (サトムラカノン)

 これはなかなかよいです。☆にしようか迷った。やや「あらすじ」っぽいかな。
 原文にあった「、」は邪魔くさいので私が勝手に取りましたが、どうしても「、」を残したいというのでしたら異議申し立てをしてください。

ドラえもん 実は未来の短歌って何か変わってしまっているの? (福々屋大福)

 以前の投稿作の改作。
 まあまあ。短歌について短歌で書くと、世界が狭まりますが。

誕生日積み重ねても銀行の利息ほどしか増えない知性 (天国ななお)

 これは私だったら逆の言い方しますね。より皮肉っぽく。
 誕生日積み重ねよう 銀行の利息くらいは知性も増える 

誕生日 お金で買えるプレゼントだけを受け取る君の優しさ (沼尻つた子)

 「優しさ」なんて言葉で説明しちゃ全然だめ。「誕生日」も余計。

きみのこと好きだって言えそうなきょうが誕生日だったらいいのにな (山口緑)

 この気持ちはわかるから、ちゃんと五七五七七に仕上げてください。

終電の発車のベルを聞きながら突然17歳が終わった (新山 絢 にいやま あや)

 あるシーンを切り取ろうとしている意欲に1票。

連作『右脳がそう言うのだからシラフで生きるのはもうやめようと思う』

 あとでブログに直接コメントします。
 このタイトルは、宇都宮敦さんのあとに出したら、もう圧倒的な負けだよ。
 それと、作者名をちゃんと1行目に書いてください。

花 シャンパン なくなるものだけ贈られたい 苺 クラッカー 君の体温 (沼尻つた子)

 さっきの「お金で買えるプレゼント」の歌の改作的発想。
 こっちのほうが断然いいけれど、最後の「君の体温」は言い過ぎかなあ……。

おかあさん 100回誕生日が来てもずっとあなたの娘でいます (ごみたゆうこ)

 おとうさんには言わないんだね……(遠い目)。
 原文の「、」を私が勝手に1文字あきに変えました。異議申し立て、受け付けます。

 なんか駆け込みで仁尾智さんの連作が投稿されてますね。あとで拝読します。
 連作に関しては「ここがだめ」という指摘だけしますので、あとは自力で仕上げてください。そのためのレッスンなのだから。並び順に確信が持てないのは考える時間が足りないからです。
 なお、題名を見て読む気がするのは以下のものだけ。あとの人は題名も再考してください。名のある歌人の作品なら素っ気ない題名でもいいのですが、皆さんは新人なのですから!

「出す9月」 沼尻つた子
「東京がどんな街かいつかだれかに訊かれることがあったら、夏になると毎週末かならずどこかの水辺で花火大会のある街だと答えよう」 宇都宮敦
「うわずみ駅」 柴田有理
「きれいなほうがいい」 穴井苑子

 10月のテーマは、佐々木あららが絶賛されたのを記念して、「シモネタ」にします。シモネタという言葉を短歌にいれるのではなくて、シモネタを短歌にしてください。シモネタといっても、子供の好きなあっち方面ではなく、大人のがいいなあ……。
 私は、やらしいだけでは満足しません。そこはかとなく、知性の漂う作品を。性的なことを歌った秀歌って案外多いから、覚悟して。
 どうぞよろしくお願いします。

2005 09 30 11:59 午後 | 固定リンク | トラックバック

2005.09.23

< 「誕生日」評その3 >

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イラスト=後藤グミ
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 誕生日ありがとう。
 37歳になりました。
 これから大阪へ向かいます。
 イベントでお目にかかりましょう!

 連作はなかなか力作が揃ってますね。私が直接コメント書き込んでますのでご確認を。

「出す9月」 沼尻つた子
「人魚姫症候群」 平賀谷友里
「17」 篠田算
「東京がどんな街かいつかだれかに訊かれることがあったら、夏になると毎週末かならずどこかの水辺で花火大会のある街だと答えよう」 宇都宮敦
「ホームグラウンド」 古内よう子
「うわずみ駅」 柴田有理
「アリと週末」(緒川景子)
「桃」(笹井宏之)
「スナック葵」(PDP)

 ここまでが先週で、ここからが今週。

「アリと週末」 緒川景子
「vehicle」  百田きりん
「きれいなほうがいい」  穴井苑子

 コメントはこれからですが、お待ちください。
 穴井苑子さんはチャレンジしてくれたけど正直まだ連作って段階じゃないかなあ……。かつて私がコメントした歌(当然ですがコメントした歌が必ずしも「完成してる」「いい歌」というわけではないです)を並べれば連作になるというものではないし、新作は新作で1首ずつ投稿してくれたほうが助かります。

 今週、単発の投稿は絶不調。選べたのは3首だけです。

初めての誕生日には行けなくて生まれてなくてほんとにごめん (ごみたゆうこ)

 そうだよ、ちゃんと生まれといてくれよ!

この歳を書き込むのにも慣れなくちゃ そろそろ次の誕生日です (中野玉子)

 改作の中ではこれがマシだと思うけど、言いたいことが変わってない?
 たとえば「頃」という単語をつかってみたら?

ドラえもん あたしの夢は世界平和 まず手始めにどうしたらいい? (ゆり)

 僕の夢は世界せいふく。まず手始めにどうしたらいい? ドラえもん!

 んー。こんなレベルだったら、没にした歌を敗者復活させたくなるなあ。
 根岸絹さんがコメントしてくれた歌、私はスルーしたんだよねー。
 まずだいたい篠田算の母上は全然お元気でしょう?(知り合いだからたまたま知ってるんだけど……) もちろんフィクション書いてもいいんだけど、短歌はわりと事実と読まれがちなジャンルなので、悲劇的なことを素材にするときは慎重になりましょう。ひっこみがつかなくなります。たとえ母上の実情を歌っていたとしても表現として弱いと思うけどなあ。実際以上に大袈裟にとられてしまう感じが。
 それから伊勢谷小枝子さんのやつは、伊勢谷小枝子という名前がなかったら選んでたかも。もう実力があるんだから「これ面白いでしょ!」と言わんばかりの面白さは卒業してもいいのでは。あ、今の私のコメント、伊勢谷小枝子さん以外の人は耳を傾けなくていいです。伊勢谷さんて『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房)のisさんなんだよ。歴史、だれよりも長いの。連作に期待してまーす。

 ではまた来週!

2005 09 23 03:20 午前 | 固定リンク | トラックバック

2005.09.17

< ケータイ短歌も募集中! >

枡野浩一公式サイトに詳細がありますが、
「カタロガー」という雑誌で、
「携帯電話」にまつわる短歌を募集しています。
どうぞよろしくお願いします。

2005 09 17 03:44 午後 | 固定リンク

2005.09.16

< 「誕生日」評その2 >

「短歌投稿のお約束」「トラックバックのお約束」をご確認の上、納得したら投稿してください。初投稿の方は筆名の読み方を書き添えてください。

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今月は「誕生日」をテーマにした短歌を募集しています。言葉として誕生日が出てこなくても可。それから『ドラえもん短歌』(小学館)発売記念で、ドラえもん短歌も募集しています。そのほか、自由テーマの短歌も受け付けていますが、投稿は原則として1人あたり1週間に1〜3首程度にしてください。ひとつの作品を推敲して何度も投稿したり、以前の作品を改作して再投稿したりするのは、ご自由に……。短歌およびイラストや写真、そのほか雑談の投稿トラックバックURL: http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5953880

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イラスト=後藤グミ
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 なんか枡野浩一は失恋したらしいよ。誕生日前なのに……。
 涙で画面が見えなくなる前に、猛スピードで更新更新!

 誕生日の翌日9月24日にやる大阪のトークイベント、予約がまだ少ないみたいで心配。人気ないなあ自分……。初めての関西進出だから仕方ないのかな。涙で……以下同文。

 あ、24日とその次の週、眞鍋かをりさんやTake2が司会をするラジオ番組に2週連続で出演してます。詳細は涙のせいで割愛。だれかが詳細を書いてトラックバックしてくれると期待。

 今週目にとまった投稿です。

誕生日みたいにみんな おめでとう 言っておくれよ 恋をしたんだ (松陽)

 そりゃあ、おめでとう。

この歳を書き込むのにも慣れたのにそろそろ次の誕生日です (中野玉子)

 この歌は「のに」に代わるぴったりな言葉があると思うんだけど……。
 私は思いついてるけどまだ言わない。佐々木あららにでも、きいて。

いつからか大きくなるというよりはひとつ年をとるに変わっていく (岡崎文香)

 主張はよくわかります。もっと五七五七七ぴったりに仕上げられると思う。
 「変わっていく」という言葉をつかわずに仕上げるとうまくいくのでは。

誕生日なんて忘れた帰り道 6時18分と目が合う (穴井苑子)

 そういうことってある。
 あるけど、「あるある」というところでとまってる歌かなあ……。
 「忘れた」は「忘れてた」なのでは?

バースデー「はずれ」のアイスの棒までも祝ってくれてる気がするのです (後藤グミ)

 今週の絵を投稿してくれたのも後藤グミさん。
 この歌は「気がするのです」という語尾がとても自然。心の持ちようと言葉がうまく合ってる感じ。

おめでとうメールをひとつひとつ読みわたしは徐々にはたちになった (篠田算)

 枡野浩一の大学時代の作品〈少しずつ徐々に退学していこう 出ない講義の数を増やして〉のレトリックと同じだし、拙著『淋しいのはお前だけじゃな』(晶文社)の二十歳になるエピソードも彷佛とさせる気がするが、普遍性のある気持ちをうまく捉えていると思って選びました。
 あなたは漢字と仮名のつかいわけが(考えてはいるんだろうけど)わりと雑。それは音楽のルーツがユニコーンであるせいなのかもしれないけれど……。「徐々にはたちに」は「徐々には」と読んでしまいそう。

埋められたユマサーマンはカムバック 疑わないで産む誕生日 (柴田有理)

 わけわかんない。だれか説明して。

君のためこの誕生日を祝うため響くひとつの音となりたい (遠藤なお)

 歌としての形はいびつだけど気持ちを買いました。

このままじゃ繰り返すだけ 初めての誕生日からやり直しても (黒田則夫)

 1文字あきは私がいれました。
 誕生日、という言葉を無理矢理つかった感じが、逆にレトリックとして効果的。
 穴井さんも先週、同じようなレトリックをつかおうとしていたけど、あっちは「それは嘘の実感でしょ、短歌つくるためにあとから気持ちをこしらえたでしょ」と思ってしまった。

「うまれる」は すでに「能動」ではないか?  うまれてこない ひともいるから。 (サトムラカノン)

 これは枡野浩一の元歌〈「生まれる」は受動、「生きる」は能動と考えている誕生日イブ〉を踏まえすぎていて弱い。本歌どりは元歌を知らない人にも楽しめるようにつくると吉。
 この同じ主張を、より独立した歌にするには、もうひと工夫必要。
 あと、スペースのあけ方が恣意的すぎます。句点も、「能動」のカギカッコも、べつにいらない。

四次元ポケットの中から飛びだして君を救えるひみつになりたい (槇野てる)

 ドラえもん短歌。この切り口の歌は、なかったと思って選びました。
 でも、もっと五七五七七ぴったりに仕上げられるはず。最初の「五」がリズムに合ってないと、読みにくい。
 あ、「よんじげん」と読ませるの? だったら、いいのかな。

「運命」を運ばれてきた命だと考えている誕生日前 (小野伊都子)

 これも枡野浩一の元歌を踏まえている気がするが、これだけ読んでもわかるから、吉。

誕生日前の日次の日違う日も祝いたい 結ぶリボンは赤い (沼尻つた子)

 ひとりで推敲を重ねて、いい方向に進んだみたいなので一応選びました。

 逆に森文月さんなんかは今週、推敲して、つまらない方向に向かってます。この歌とかは最初の案がいちばんマシ。

ローファーを履いてた夏の秘密なら 誕生日ほど知られていない (松陽)

 誕生日は無理矢理出てきてる気がするけど、松陽さんしか書かないトーンがあるような気がして一応選びました。

 以上です。
 ☆マーク(お気にいり)の短歌は今週なし。
 後藤グミさんの絵に☆。

 今週も連作の投稿、ありました。
 それぞれのブログにコメント書き込んでいきますね。

「出す9月」 沼尻つた子
「人魚姫症候群」 平賀谷友里
「17」 篠田算
「東京がどんな街かいつかだれかに訊かれることがあったら、夏になると毎週末かならずどこかの水辺で花火大会のある街だと答えよう」 宇都宮敦
「ホームグラウンド」 古内よう子
「うわずみ駅」 柴田有理

 やっぱり常連の皆さんには三十首または五十首の連作に挑戦してもらおうかなあ。そのほうが構成力が必要で、苦労するぶん勉強になるし。
 なかでは宇都宮敦さんの連作が飛び抜けていますね。このタイトルからして、秋元康か、いがらしみきおか、という図太さ。短歌連作のタイトルを短歌で書く、というのはけっこうだれでも思いつくことだけど、短歌よりも文字数の多い散文をタイトルにしてしまう勇気は、なかなか出ない気がします。前例あるのかな? あったら黒瀬珂瀾さんあたりがトラックバックでおしえてくれると期待。
 沼尻つた子さんの連作、陣痛のリズムに着目したビィさんの擁護コメントはなるほどと思いました。
 古内さんと柴田さんの連作はこれから拝読します。

 皆さん。
 わるいけど私は「かんたん短歌blog」の選者である以前に人間なので、皆さん同様、いろんな感情にまみれながら日々生活しています。何を言われても聞き流すほど人間ができているわけではなく、むしろ人が気にしないようなことを、いちいちクヨクヨ気にするから物書きになっているのだと自覚しています。(そんなだから離婚されるし、ふられるのよ……と言われるのにも慣れっこです!)
 言わなくてもいいことを言いすぎているのかもしれませんが、こういう性質の人間だから「かんたん短歌blog」なんていうことを続けているのです、何卒ご勘弁を。
 もちろん反対意見だって、軽口だって、どんどん書けばいい。ただ、「書き方」があると思います。ここは言葉の書き方を学ぶ場なのですから、「素人の書くことにいちいち目くじら立てないで!」といった「弱者」という逃げ場になんかは、けっして身を置かないで、真剣に、ふつうの礼節を持って、書いてください。
 枡野浩一は、短歌というフィールドにおいてのみの先輩です。そのほかのフィールドにおいては、あなたのほうが先輩かもしれない。関係性は絶対のものではありません。たまたまの「講師」と「受講生」、たまたまの「選者」と「投稿者」。そういう場なのですから、そういう場であることを意識してください。
 どうぞよろしくお願いします。

2005 09 16 02:50 午前 | 固定リンク | トラックバック

2005.09.09

< 「誕生日」評その1 >

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写真=遠藤なお
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 やあ、皆さん。9月9日の深夜01:00〜01:30は吉祥寺で僕のDJを見てくれるよね? イベントが終わってお茶やお酒を飲みたいとき、吉祥寺の朝4時までやってるカフェはここです。 こっちは朝5時までやってます。イベント会場のそばにデニーズもあるよ。

 9月から新しくなった「かんたん短歌blog」。
 投稿の数の制限は、あんまり細かいと窮屈なので「1人あたり1週間に3首くらいまで」という、ゆるいルールにすることにしました。ドラえもん短歌ばかり3首投稿してくれてもOKです。
 でも1首に絞ってくれると助かります。どうぞよろしくお願いします。

 では今週の歌をみていきましょう。

毎日が誰かのハッピーバースデー一年三百六十五日 (大河内理子)
神様がひとりひとりに一つずつ授けてくれたこの誕生日 (田口ひとみ)
「誕生日がある」ってことが世の中にあるただ一つの平等だろう (丸山太一)

 ……と、これは皆、似たような意見を歌にしようとしていますよね。
 昔、ゴダイゴが歌った「ビューティフル・ネーム」に通じる意見というか。
 でも3人とも「ビューティフル・ネーム」に負けています。もっとぴったりの言い方がきっとあるはず。ほかの人が見つけてくれてもいいから、ぜひ、たどりついてください。

タイミングうかがい「おめでとう」と言う戸惑い見下ろす先輩が好き (森雅湖)

 これは「おめでとう」と言ったのは先輩なの? それとも、歌の主人公が「おめでとう」と言って、それを聞いた先輩が戸惑い見下ろしたの?
 後者じゃないかと思うけれども、もっと明確に書くことはできるはず。ひとりよがりにならないように言葉を組み立ててほしい一例として挙げました。
 たとえば「言う」のあとに1文字あきをいれるだけでも、意味が通じやすくなると思います。 

誕生日 みんな一歳としをとる その年齢の初心者になる (秋野道子)

 これはさっきの「ビューティフル・ネーム」的短歌にくらべると、意見が明確に伝わってくるでしょ?
 もうだれかが言ってそうな意見だけど、うまく着地してると思います。
 「みんな一歳としをとる」のところは、私だったら「だれもがひとつ歳をとり」とかにするかなあ。
 誕生日 だれもがひとつ歳をとり その年齢の初心者になる   

カレンダーどおりにメモを消せた日は四角い愛も信じてみたい (秋野道子)

 これは以前の投稿作の改作。だいぶよくなった気がします。今週の秋野道子は冴えてる。

いくらかはおれの手柄であるのかと考えている誕生日です (辻一郎)☆

 これが今週の☆印(お気にいりの歌)。
 語尾の「です」は改善の余地がある気もするけど。
 誕生日だからって自分が偉いわけではない、という認識を美しくふくらませていて面白い。

あの人は誕生日のたび若返る 365歩のマーチで(電池)

 この歌より、添えられている〈 誕生日と元旦は、1年間を後悔する日です。 おめでとう。〉というコメントのほうが面白い。こっちを歌にすればいいのに。

誕生日おめでとうって低い声 たぶんあたまじゃないとこで好き (英田柚有子)

 気持ちはわかる。でも「あたまじゃないとこで好き」という言い方は、あたまで考えてる感じ。
 もっと身体に感じさせる書き方があるはず。

宇宙一ひびく口笛吹くように歌うよきみにハッピー・バースディ (小野伊都子)

 ややぎこちないが、祝福の気持ちを歌おうとしている心意気に1票。

この歳を書き込むのにも慣れたけどそろそろ次の誕生日です (中野玉子)

 この主張いいから、もっと鮮やかに仕上げて。
 「けど」のところが駄目な気がします。


掃除機の音で起きてもごきげんな一年ぶりの誕生日です (笹本奈緒)☆

 これは「一年ぶりの誕生日です」ってところがいいね。当たり前すぎて。
 おまけして☆。

 題詠っていうのは、もしかしたら「補助輪つき」みたいなものかもしれない。
 このお題だったから、こんなふうにつくってみた、というのが見えてしまう短歌は弱いです。

 さっそく連作に挑戦してくれた常連さんは3人。 

「アリと週末」(緒川景子)

「桃」(笹井宏之)

「スナック葵」(PDP)

 それぞれの作品に関しては、追って直接、この3人のブログにコメントを書き込んでいくつもりです。
 ご注目ください。

 では、また来週!
 あ、枡野浩一の誕生日が近いです、どうぞよろしく!!

2005 09 09 03:10 午前 | 固定リンク | トラックバック

2005.09.03

< はじめましての皆様、はじめまして。 >

『ドラえもん短歌』(小学館)を見て、
ここに来てくださった皆様、
こんにちは。

この「かんたん短歌blog」は昨年の春から、
1年数カ月続いています。
すでに常連さんがたくさんいるため、
最初はちょっと入りにくい雰囲気かもしれませんが、
しばらく眺めていれば、
きっと入るタイミングがつかめると思います。

投稿は、
トラックバックのみで受け付けていますので、
あなた自身のブログを持つ必要があります。
少し面倒ですが、
面倒なことをしてでも投稿したい、
という人に投稿してもらいたいと思っています。

投稿のトラックバックは、ふたつ前の記事に……。
何卒、どうぞよろしくお願いします。

ちなみに、特製ドラえもん文庫本カバーの写真は、ここです。
(追加制作の際、デザインを少々変更する場合があります)

2005 09 03 07:12 午前 | 固定リンク

< 常連の皆様へ。 >

 「連作」に挑戦してほしい人の名前を挙げておきます。
 連作というのは、たとえば、こちらのページの最後にある、タイトルと作者名がついてるやつのこと。
 30首でも50首でもいい。
 タイトルをつけて、歌を並べて、1+1+1+1+1=5以上になる順番を考えてみてください。過去の入選作を並べてつくるのもよし。落選作だけど捨てたくない歌をこっそり混ぜてもいいです。課題にそってても、そってなくてもOK。
 投稿するとき1行目にタイトルと作者名をいれてください。
 連作のしめきりはとくに設けません。連作とは別に、ふつうの投稿もしてください。

(伊勢谷小枝子)いせや・さえこ
(宇都宮敦)うつのみや・あつし
(緒川景子)おがわ・けいこ
(木村比呂)きむら・ひろ
(笹井宏之)ささい・ひろゆき
(佐々木あらら)ささき・あらら
(篠田算)しのだ・さん
(柴田有理)しばた・あり
(仁尾智)にお・さとる 「伊勢悟史」改め
(沼尻つた子)ぬまじり・つたこ
(PDP) ぴーでぃーぴー
(平賀谷友里)ひらかや・ゆり
(古内よう子)ふるうち・ようこ
(星川郁乃)ほしかわ・いくの
(松陽)まつよう
(百田きりん)ももた・きりん

 とりあえず以上です。 
 志井一(しい・はじめ)さんのように、いい歌をつくるけど、連作が向いてなさそうな人は外しました。でも自己申告で、どうしてもつくりたいという人は、どうぞ。

 それから先月のお題でつくってもらった、下の歌、やっぱり好きなので☆(お気に入りマーク)をつけることにします。いかにも短歌らしい短歌だと思って評価を厳しくしたけれど、よく思いだすので。

いま少し猫とわけあうビルの影 ガリガリ君が棒になるまで (宮川邦恵) ☆

以下は昨年、朝日新聞夕刊に私が発表した連作です。ご参考まで。




     ハッピバースデー未遂     (枡野浩一)

もういちど走り出そうと思う時なくしたもののぶんだけ重い

ただひとつ悲しいことがあるだけで私の中のすべてが黒い

行きたいと思っていたが行けなかった 本気で行く気がなかったからだ

つまらない短歌だ つまり つまらない人がつくった短歌だ つまり

現在の顔も居場所もわからない会えない子供が四歳になる

学ぶのは私のほうだ たましいを凍らせているあなたの裏で

夢で会う 幽体離脱のやり方をおしえてほしい 死ねばできるの

こまぎれの夢のあいまに小便をしたことだけは覚えています

2005 09 03 06:49 午前 | 固定リンク

2005.09.01

< 9月からの新しい「かんたん短歌blog」 >

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 9月です。
 あさって3日はドラえもんの誕生日。いよいよ『ドラえもん短歌』(小学館)が発売になります!
 それから23日は枡野浩一の誕生日。奇しくも故・藤子・F・不二雄先生の命日でもあるそうです。
 と、いうわけで、9月のテーマは「誕生日」。「バースディ」も可。言葉として誕生日が出てこなくても、誕生日のことを歌っていればOKということにします。
 気持ちとしては、誕生日を迎えるだれかに、おめでとうを伝えるような歌が読みたいですね。そういう歌ばかりをたくさん集めたら、プレゼントブックになりそうですし……。
 「かんたん短歌blog」という場をつかって面白い短歌本をつくりたいというのが私の願いなので、今後は「付け句」(拙著『どうぞよろしくお願いします』参照)など、いろんな企画を考えてみたいと思います。

 さて。
 9月からの新しいルールですが、短歌の投稿はひとりあたり1週間に1首のみ、とします。
 無論たくさん歌をつくってもいいですけれど、厳選して、これが一番だと自分で思うものだけをトラックバックしてください。
 ですから必然的に、複数の筆名をつかって複数の歌を投稿するのはルール違反になります。
 同じ作品を推敲して投稿しなおしたい場合は、何度かトラックバックをやりなおしてよし、とします。それから、過去に「かんたん短歌blog」に投稿した作品を改作してトラックバックするのは、いつでも何度でも、ご自由にどうぞ。
 「かんたん短歌blog」は常に、お題(またはテーマ)と関係ない短歌も歓迎しますが、原則として短歌の投稿はひとりあたり1週間に1首ですので、自由テーマの短歌を投稿する場合は、お題(またはテーマ)にそった短歌の投稿はご遠慮ください。
 小学生ではないのだから、私の言っているルールに神経質になりすぎる必要はないですが(あ、小学生の投稿もお待ちしています!)、とにかく自信作を厳選して投稿してほしいのです。自作の善し悪しを自分で判断する力が一番大切だと私は考えています。
 毎週木曜日の更新をめざそうと思っていますが、諸般の事情で遅くなったり早くなったりすることがあります、ご勘弁ください。それから木曜日が5週ある月は、1週はおやすみです。
 このへんのルールは、様子をみて変更する可能性が多々あります。ものすごーく投稿が減ってしまったら、短歌の数の制限を変えるかもしれないし。皆さんもやりにくかったら、いい案をご提案ください。

 えーと、『ドラえもん短歌』(小学館)を読めばわかりますが、ドラえもん短歌を引き続き募集しています。
 本に付いている葉書でも投稿できるし、小学館のサイトからも投稿できます。
 「かんたん短歌blog」にトラックバックされたドラえもん短歌は、枡野浩一がリアルタイムで拝読しますが(必要に応じてアドバイスをすることもあります)、その場合も「かんたん短歌blog」へのドラえもん短歌の投稿はひとりあたり1週間に1首、というルールを守ってください。
 (「誕生日」の短歌と、ドラえもん短歌を両方とも投稿したい場合は、1週間に合計2首の投稿になってしまってもいいです。これは特例。ドラえもん短歌をたくさん投稿したい人は、小学館のサイトのほうへ投稿してください。いずれにしても私が拝読します。自信作は小学館へ投稿、迷いがある作品は「かんたん短歌blog」へ投稿、というのがいいのでは)

 「かんたん短歌blog」には、初心者と常連投稿者が混在しています。常連投稿者の中で「この人は!」と私が思っている人には、短歌を30首とか50首とか並べることで、物語的な(あるいは実験的な)世界を表現する「連作」にも挑戦してもらおうかなと思っています。
 もちろん連作はだれが挑戦してもいいものなのですけれど、私が指導するにあたって負担になりすぎることを避けるため、連作に挑戦しても大丈夫ではと思う人の名前を、あとで発表させていただきますね。

 それからべつに禁止事項ではありませんが、まだ発展途上の皆さんが、投稿短歌の中から「これが好き」というのを選んでトラックバックしてくれても、それは私にとってはあまり嬉しいプレゼントではないということをお伝えしておこうと思います。たとえばベテラン歌人・辰巳泰子さんの選ならば知りたいし、“一番弟子”の佐々木あららが「師匠! この歌はなぜ選ばれてないんですか?」と異議申し立てをしてくれたら返事したいと思いますが……。
 皆さんはむしろ、市販のアンソロジー短歌集(先日また増刷が決まった拙著『かんたん短歌の作り方』にも、どんな本がおすすめかを書いています)などを味わって、好きな歌についてあれこれ考察したエッセイを書き、それをトラックバックすることで「かんたん短歌blog」の読者にもその歌をおしえてあげる……そういったことを試みてみてはいかが。
 今や現代語ばかりをつかった短歌集だって、たくさん出ているんですよ。書店で買えるものもあります。せめてそれくらいは読んでみたってバチは当らないと思う。「かんたん短歌blog」だけで完結しないでほしいのです。
 9月に正岡豊さんや辰巳泰子さんとやるトークイベントにもぜひ足を運んでみてください。どうぞよろしくお願いします。

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 「生まれる」は受動、「生きる」は能動と考えている誕生日イブ  (枡野浩一)

2005 09 01 05:20 午後 | 固定リンク | トラックバック