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2006.02.25

< 【日記帳から】『ミュンヘン』 >

某月某日

『ミュンヘン』
観てから時間が経てば経つほど
心に重くのしかかる映画で、
いろいろなシーンを思い返しては、
いろいろなことを考える。

主人公が「パパ」の家に行くと、
可愛い子供たちが車に寄ってくるシーン……。

(仲間が眠っている部屋の)ドアを
あけるときの指づかいと悲しい予感……。

とてもむなしく不愉快な銃撃戦を
何度も経て、
闘うことのむなしさを
うんざりするほど感じたとき、
主人公が私たちの気持ちを
代弁するかのような、
セリフをぽつりと言う。

テレビで井筒監督は、
あんなセリフは
闘う前からわかっていることだ、
みたいな意味のことを言っていた。
そうじゃないでしょう。
あなたの言い方はまるで、
ホリエモンなんか
最初からだめだと俺は知っていたよと
あとから言う人たちと同じ
「あとだしジャンケン」だ。

あの映画を観て
私が受けとめたものがこんなにある以上、
同じ映画を軽々しく罵倒する井筒監督は、
信じられないくらい
鈍感で馬鹿な人に見えてしまう。
町山智浩さんの評を読んでごらんよ井筒監督!
映画を語るって、こわいことだ。

〈映画の見方〉がわかる本80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナーの未来世紀

「映画芸術」誌で、
『ALWAYS 三丁目の夕日』
ワースト映画に選ばれていた。
私はあの映画、
残酷な映画だと思っている。
ハートウォーミングだから泣いたのではない。
今はもう影も形もない「あの頃の未来」、
それを夢みて清く明るく生きている人々の
瞳が輝けば輝くほど、
「あのね、君たちの未来はね、
ほんとはそんなに素敵じゃないんだよ……」
と言ってあげたくなり涙がとまらなくなる。
匿名の罵詈雑言が飛び交う未来が、
君たちには待っているんだよ……と。

それを甘ったるい映画だと評する
あなたたちのほうが甘ったるいよ。
『…三丁目の夕日』をベストのほうに挙げていた
切通理作さんのセンスを私は信頼している。

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2006 02 25 02:20 午前 | 固定リンク