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2007.05.05

< 五月四日までの歌。 >


イラスト=後藤グミ

黄金週間のさなかに、
久々の更新です。
以前、
原稿料をもらって連載仕事として
毎週定期更新していた頃は、
皆さんの歌をクリックすると
皆さんのブログへ飛ぶように
リンクをはってもらっていたのですが、
今後はそれ、なしにします。
イラストも、
こういうアップの仕方でいいのか、
全然わからん……。
でもカンペキをめざすと
永遠に更新できなくなりそうだから、
とりあえず進めます。
「開店休業」中の更新ということで、
ご勘弁を。

古くからの常連の皆さん、
わざわざ投稿してくれてありがとう。
私はたとえば、
百田きりんさんのブログで新作を見ては、
「んー…………」
と、考え込んでしまっていますよ。
短歌を続けるのって、難しいですね。

かといって、
結社に所属して少し時間が経ったくらいで、
何かを卒業した気になるのって、
気が早くないかな、元cocoaさん。
六月六日発売予定の
『一人で始める短歌入門』(ちくま文庫)にも
少しだけ書きましたが、
私は「かんたん短歌blog」を経て
結社に入った人たちには期待しています。
結社というのは
枡野浩一的短歌をいちいち否定しないと
先に進めないような場所?
私自身、
歌壇を仮想敵としたことはありますが、
2007年の今はもう考えが変わっていて、
短歌はそんな貧しいもんじゃないと
信じています。
そもそも私の短歌自体、
突然変異などではなく、
先人たちの影響にまみれて
うまれたものなのだということは、
『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房)にも
書いてあるつもりです。

加藤治郎さんの
『石川くん』評、
何度読み返しても改めて嬉しいです。
石川くん

 ぼくはただ口語のかおる部屋で待つ遅れて喩からあがってくるまで (加藤治郎)
 でも僕は口語で行くよ 単調な語尾の砂漠に立ちすくんでも (枡野浩一)

口語の時代はさむい。
と言った荒川洋治の時代を
これでも私はくぐりぬけて
「短歌」へと辿り着きました。
そんな歴史を踏まえようとしない
批評の言葉こそ、さむいと思う。

などと、
固有名詞を出すだけで、
どうしても内輪めいてしまうのは
困ったことです。
初めて「かんたん短歌blog」を読む人は、
拒絶された気分になってしまうかもしれない。

「かんたん短歌blog」はやはり、
過去ログを保存した上で凍結すべきなのかな。
その上で別のところに引っ越すか……。
ココログ、
携帯から参加できないところが
ネックだと思ってます。
いい方法があったら、
教えてください。

伝線をおこさぬように脱がせてる 男を三十二年もやれば (佐々木あらら)

はげかけた液晶保護用ぴらぴらがそんなに大事? 処女膜よりも? (佐々木あらら)

歩くために嘘をつきます 幸せの足りない結婚生活でした (佐々木あらら)

親族をあたふたさせて泣く暇がないようにする優しい儀式 (佐々木あらら)

陽だまりで「おなかかいて」とせがんでる猫に似ていて萎えてしまった (佐々木あらら)

昨日まで舌へと運んだ恋の味 サッカリンとはまさか言えまい (宇津つよし)

それ以外やっちゃってるよな気がしてる 撃たれたことはないんだけれど (宇津つよし)

そこここでレシピ交しているうちに夕飯ブルーとはさようなら (秋野道子)

読みさしの面一面として畳むあなたと今日も夫婦なのです (秋野道子)

のろけたりこどもの話をしたりしたお返しだって思えばいいや (穴井苑子)

盛大に洗って干した 突然の雨にあったら笑うしかない (振戸りく)

あまりにもゆっくりすれちがったので なくしたみたいにふりかえります (伊勢谷小枝子)

以上の常連歌人の作品に目がとまりました。
コメントは、
もしも雑誌に掲載させてもらうことが決まったら、
そちらに書きます。
ものすごくコメントしたい場合は、
ブログにお邪魔して直接コメントします。

佐々木あららは、
チャンスが来たら短歌集を商業出版できるよう、
作品の整理しておいて。
約束はできないけど、行動は起こします。

佐々木あらら以外の
常連の皆さんは、
今後どうしたらいいと思う?
各自、
いい道を考えてみてください。
ご協力できることがあれば、します。

猫雑誌に短歌を売り込んで
連載がスタートした仁尾智のように、
行動を起こすことが大切です。

また離ればなれにはなる 泣いているこの人はいつ泣きやむのかな (脇川飛鳥 )

夢ですかこれそれとも現実ですかこれ あきらめることにしたのは確か (脇川飛鳥 )

テノヒラタンカ―ぎゅっと大切な言葉を、あなたの手のひらへ
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4 てのひら

『かんたん短歌の作り方』の
スター歌人としてスタートした脇川飛鳥さん、
ゲスト的に投稿してくれてありがとう。
よかったら今後も投稿してみて。
単に、多くの人の目にとまるよう。

かんたん短歌の作り方―マスノ短歌教を信じますの?
『かんたん短歌の作り方』で
いちばん言語センスのいい歌人は
あなただと私は思っています。

そういえば穂村弘編の短歌絵本に
あなたの作品が載っていたよね、
うらやましいです。
めくってびっくり短歌絵本〈2〉サキサキ オノマトペの短歌

何も進展がなく、
やめたくなってしまうことも
あるだろうけれど、
あなたの新作を読むことを
私はいつも楽しみにしています。

絵本読みながらすばやく時計見る性交中の男みたいに (久野花)

久野花さん、
たくさん投稿してくれました。
私がいいと思ったのは上の一首。
あと、
二首くらい「まあまあ」と思うのが
ありましたが、あえて挙げません。

(コンテストによっては、
たくさん応募すること
よい結果をうむ場合もあると思いますが、
投稿者と選者が双方向にやりとりできる
「かんたん短歌blog」という場では)
もう少し自分の中で厳選して
投稿していただけると嬉しいです。

もしくは、
ほかの投稿場所にも挑戦してみては。

どうぞよろしくお願いします。

引き続き投稿を受けつけます。
募集要項は、
過去ログを参照してください。
初心者にやさしくない書き方で
ごめんなさい。

「枡野浩一の短歌を
読んでいる者はこの世界にはいない」
という前提に立った上で書き上げ、
あの松木秀にも認められた青春小説
『ショートソング』(集英社文庫)がヒットし、
もうこれ以上はないというくらい
初心者にやさしいやさしい、
いやみなくらいやさしい入門書
『一人で始める短歌入門』(ちくま文庫6/6発売予定)を
ようやく書き上げた今、
どのように短歌の「布教」をしていくべきか、
大いに迷っています。

トラックバックで、
皆様の声をおきかせください。

余談だけど松木秀さんは、
どうして本に関して「消費者」に
徹した発言ができるんだろう。
私は彼の歌集、
ふつうに購入して拝読しました。
中身を確かめずに本を買うのは、
枡野浩一の本に限らず
常にリスクがつきまとうものですよ。
これからは、お気をつけて。

2007 05 05 03:10 午前 | 固定リンク | トラックバック