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2007.11.24

< 梅本直志第一歌集は、本秀康の表紙イラスト。 >

http://www.recosuke.com/?p=35

ロック短歌、と題して、
週ごとの見ひらきの隅に1首ずつ、
梅本直志の短歌が!

全53首。
私のデビュー作
『てのりくじら』(実業之日本社)より多い。

 ロック短歌8◆ザ・ダムド
 おれは今夜彼女に会いたい→おれ今夜彼女会いたい→→おれ夜女会

 ロック短歌10◆ザ・バンド
 群集の中で、自分の声を聞く とらわれの身の、春は名のみの

扉ページでは、
 イラストレイション=本 秀康
 ロック短歌=梅本直志
と、名前が並んでいる。

こういうことを、ああ、
やってほしかったのだ!

というか、
私もこういうこと、
したかったー。いいなー。

定価1000円。安い。
二冊買ってしまった。

梅本直志は、
『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房)で、
一度の投稿実績もないのに連作デビューした歌人。
あの本は、連作(「作品集」)の作者には
原稿料が支払われた。
『ショートソング』(集英社文庫)にも
彼のチョコレートの歌がつかわれているが、
あれも、もともとソニープラザのPR誌のために
詠んでもらった歌だから、
PR誌掲載時に原稿料を払っている。

常に原稿料をもらって短歌を詠むロック歌人、
梅本直志。

私が、
「かんたん短歌blog」常連投稿者に
(勝手に!)期待してきたのは、
こういう、ゲリラ的な「正解」を
自ら見つけること……
なのだと思う。

この問題については、
たぶん、
追って後日また書きます。

2007 11 24 10:04 午後 | 固定リンク

2007.11.15

< 「かんたん短歌blog」お休みのお知らせ >

現在「開店休業中」ということで
細々と投稿を受けつけていた
「かんたん短歌blog」ですが、
一身上の都合により、
投稿の受けつけを
本日から当分のあいだ
お休みします。
(休んだまま
再開しない可能性もあります。
ご勘弁を)

本日までの
投稿分に関しては、
タイミングをみて後日
(だいぶ後になるかも)
コメントします。

「主婦短歌」の入選者で、
掲載誌などが
まだお手元に届いていない、
というかたがいらっしゃったら、
お手数ですが、
月刊誌「ルチェーレ!」(ベネッセ)
編集部までご一報ください。
http://women.benesse.ne.jp/lucere/index.html

一部の入選者のかたに
掲載誌などが届くのが
遅れてしまっていたらしく、
どうもすみませんでした。

短歌コンテストの類いは、
物理的な手間ひまもかかるけれど、
「愛されたり憎まれたり
感謝されたり恨まれたり」
といった、
精神的なことを
引き受けていくのに
力がいります。

もちろん私の側にも、
「愛したり憎んだり
感謝したり恨みたくなったり」
といった、
さまざまな心の動きがあり、
それ無しには、
どんな仕事もできません。

私も担当編集者氏も人間なので、
いたらない部分は
多々あるかと思いますが、
誌面にあらわれない水面下でも
とてつもない労力を注いでいます。
何卒ご理解の上、
ご協力いただけると幸いです。

2007 11 15 04:13 午前 | 固定リンク

2007.11.07

< ようやっと更新します。 >

e0107430_3194212.gif(絵=後藤グミ)

ずいぶんとお待たせしてしまいました。
ようやっと更新します。

そういえば以前、
「ようやっと」という言葉を
ある媒体の連載で書いたら、
書きまちがいだと思われたことがあります。
仕方なく「ようやく」に直したけど、
平明に書いても書いても、
それを理解しない「外側」というものは
存在するのですね……きもにめいじたい。

今回も前回同様、
すべての投稿を拝読し、
心ひかれた歌を
ピックアップしました(投稿順)。
恣意的にコメントを付けますが、
コメントのある歌が必ずしも
気にいった歌とは限りません。

なお、
「主婦短歌」は毎月、
「ルチェーレ!」編集部と
相談の上で雑誌掲載作を決定しています。
入選した作者のかたには、
編集部より連絡が行くはず。
「主婦短歌」の応募資格は、
作者自身が主婦であること
です。
「主婦短歌まつり」
http://women.benesse.ne.jp/lucere/index.html
も、これから選考します。
どうぞよろしくお願いします。

初めて「かんたん短歌blog」へ
投稿する皆さん!
このblogのどこかに募集要項があります。
それを読んでから投稿してください。
トラックバックは一首ずつ!
トラックバックは常に最新の記事に!

現在は「開店休業」状態なので、
過去の記事もある程度は読んで、
事情をのみ込んでから参加してね。

メールでの投稿は受けつけていません。
冷静になって想像してみてください。
私はこれでもちょっぴり有名な歌人。
私のところには、
毎日のように、
見知らぬ人からメールが届くんです。
お願いだからメールで投稿しないで!
それが万一いい作品だとしても、
優しい目では見られなくなってしまいます。

私は、
応募要項などをしっかり読んで、
きちんとルールを守れる、
「読解力」とか「社会性」みたいなものも
とても大切だと思っています。
そこから外れるものがあっても当然いいけど、
この「かんたん短歌blog」という場では、
とりあえずルールを守ってください。

柴田有理さんの連作
http://d.hatena.ne.jp/shibataari/?of=10
へ、
まだちゃんとコメントしてなくてごめんなさい。
私以外のかたも、
感想を書き込んであげてください。

連作といえば、
宇津つよしさんの連作も拝読しましたが、
うーん、
あなたは連作を意識しない連作のほうが
向いてる気がします。
リフレインが多いかなー、今回。

もう十年近く
各メディアで投稿短歌を読んでいますが、
たまに
「枡野浩一の短歌を読んでいないか、
昔に読みすぎて忘れているか、
どっちかだなー」
と思う作品に出会います。

 忘れてと言われて忘れられるのなら言われなくても忘れています (はせがわゆづ)

という作品などは、
どうしても、
この歌を連想します。

 前向きになれと言われて前向きになれるのならば悩みはしない (枡野浩一)

まあ、中身がちがうから、
はせがわさんの作品として発表してもいいし、
本歌どりのようなものとして受けとめたけど、
私は採れないなー。
枡野浩一の短歌をきっと読んでない
小島ゆかりさんのような歌人なら、
選ぶかもだけど。

ほかにも今回、

 あくびしてついでの涙にそのまんまその気になって泣いてしまった (板倉知子)

という歌があったけれど、どうしても自作の、

 あくびして頬に涙がたれたとき泣き叫びたい自分に気づく (枡野浩一)
 タバスコを振りかけすぎて咳きこんでそのまま風邪をひいてしまった (枡野浩一)

を連想してしまいます……。

『ハッピーロンリーウォーリーソング』(角川文庫)
『ドレミふぁんくしょんドロップ』(角川文庫)
の二冊だけでいいから読み返してみてね。



困ったな女子全員がボク狙い ライトノベルじゃよくある話 (岡本雅哉)
↑「ライトノベルじゃよくある話」の付け句シリーズ。ほんとによくある話なのかは、保留にしておきます。詳しくないから。

何回もあけて覗いてダメにした恋ってケーキ焼くのに似てる (佳乃硝子)
↑これは「似てる」という言葉を捨てて詠み直してみてください。

気がつけば愛染恭子が五十路前 今日は宅急便が届く日 (宇津つよし)

玉葱をきざむ時には口で息いきているって実感します (佳乃硝子)

転ぶよう出来ているんだ そんときは4本足で始めればいい  (小椋あづき)

君だって陰の努力家好きだろう 自分がそうじゃないからだろう (山川知也)
↑この後半は、ありそうでなかった強いフレーズ。

「友達になれるかも」って思うのは みんな四コマ漫画のキャラだ (笹本奈緒)

うつくしくありたくて日々磨くたびすり減ってゆくなにかいくつか (赤城尚之)

まぶしいと思ったときにもう影になるってことは決まってたんだ (赤城尚之)

「幸せは歩いてこない」と言う人のうしろについて歩けばいいや (赤城尚之)
↑赤城尚之さんは、ある真っすぐさが、今のところは、いい味になってる。

日曜におふとん干して花買おう 好きな人ならいるんだけどね (丹生谷歩美)

飲みかけの沈殿してるコーヒーが今日は昨日の続きだという (林けりい)

私だけまだできなくて学校で だれもいないとする逆上がり  (小椋あづき)

乗り換えだ奈良美智の絵のお面 隣の駅に行くだけなのに (宇津つよし)

笑わない人達 笑う犬 笑うことを仕事にするのが夢だ (吉准吉)

できるだけ急いで俺にバファリンのやさしさじゃない半分をくれ (吉准吉)
↑「バファリンの半分」ネタの短歌は多いけど、比較的よく出来ている。

人柱たててめでたくくっついた君は元気か? 俺は元気だ (赤城尚之)

ガンダーラ その音程でがんばれと心の中で歌いだすとき (戸村凡)☆
↑これ、なんか好きだった。『ガンダーラ』という曲の音程でがんばれと心の中で歌ってみた。お気にいり☆マークつけました。

大鍋に材料を入れ火にかける 待つ時間まで調味料です (振戸りく)

何度も鏡で見ちゃうよ「これすごく好き」って君がさわったホクロ (松田 丸二)
↑童貞っぽくて微笑ましい。

コートのポケットに手を入れて待つわいを無視するのが君の挨拶  (松田 丸二)
↑「わい」という一人称に一票。

チョキを出す言っときながらパーで負け グーは出せないうそはつけない (宇津つよし)

あんたらを優越感に浸らせることがワタシの仕事ですから (赤城尚之)
↑「ですから」という語尾でないほうがよいかも。詠み直してみて。

選べない人生賭して脂汗 門出祝ったカタログ貰った (宇津つよし)

盛蕎麦に断固異議なし その後で抹茶ティーラテ飲んでいいかな (波下増つる)
↑「断固異議なし」は全共闘世代用語ですね。

うんちくんも好きだと思う彼の事お部屋に行くと何時も出たがる (阿茶)
↑うんちくんに好かれてもなあ……。「いつも」はひらがながいいのでは。

音楽はキッチンで聴く キッチンがわたしの部屋みたいなものだから (穴井苑子)

さかさまにみた腕時計 からっぽの朝が来たってことはわかった (徳毛圭太)

コンビニのおにぎり二つ温めてできることなら笑ってください (吉准吉)

酒に酔うイトコは浴衣で寝乱れる ライトノベルじゃよくある話 (岡本雅哉)

階段を三段飛ばしで駆け上がるようなうれしいコンドームくれ (芳賀はがろう)
↑歌集を出すときは「うれしいコンドーム」という題にしては? 梅内美華子さんの有名な歌に、似た階段が出てきますね。

まっすぐに私を好きと告げる君 5歳で息子というのが惜しい (振戸りく)

赤色の涙が出ちゃうこのままじゃ ちゃんとこっちを向いてちょうだい (板倉知子)

安くてもモノがしっかりいているト 君が言うなよ僕が言うから (伊藤なっと)  

ゆっくりとジャンプをしよう青空に 着地をするのも忘れるくらい (さるわたりりえ)☆
↑このまぶしい明るいイメージ、書けそうでなかなか書けないと思う。CMにつかえるレベル。お気にいり☆マーク。

オレにしか世界とあのコは救えない ライトノベルじゃよくある話 (綾波百)
↑付け句に別の人が参加してくれました。ライトノベルって面白そう。おすすめの作品あったら教えて!

ほっこりとするはずだったおやすみが まりもっこりのせいだもやもや (宇津つよし)

君にだけ聞こえるように叫ぶからこっちを向いたあなたが君だ (赤城尚之)
↑「あなたが君だ」。なるほど。

指を入れてはいけないと目を閉じる星降る夜にまわるミキサー  (陣崎草子)
↑陣崎草子さんは、甘くなりすぎない地点でギリギリ立てそう。

この道の自販機は全部サントリー 誰の好みか知らないけれど (古内よう子)
↑後半が説明的。

反則をしたいときってあるでしょう むかしのあだ名で呼んでごめんね  (古内よう子)
↑前半が説明的。

たとえば、
〈この道の自販機は全部サントリー むかしのあだ名で呼んでごめんね〉
というような歌はどう? 飛躍が安易かなー。まあ、説明的になりすぎない言い方を選んで、工夫してみてください。

オレンジの風船を追うフリをして君に近づく 深呼吸する  (伊藤真也)

ぐびぐびと「コーラー」飲み干すタヅさんを息を呑みつつ孫が見守る  (伊藤真也)

レジ袋ねじっているのをじっと見る ハートになったらとっとと奪う (宇津つよし)

前髪を映す鏡は増えたのに 公衆電話が減っていますよ (宇津つよし)

ナポレオンだって原チャリ乗りたいに違いない辞書には載ってない (宇津つよし)

制服の人だった頃の夢を見て起きた土曜日 鳴ってる電話  (陣崎草子)

今回は、以上です。

短歌に一文字あきをいれるときは、
必要最小限にしてください。
半角あきとかにするのは
どうしても違和感があるので、
あけるかあけないか、はっきりしてね。
そのへんのことは
拙著『日本ゴロン』(毎日新聞社)で考察したが、
入手困難な本だしなあ。
まあ「どうしても!」という
こだわりのある人は、
自分のこだわりを大切にして。

こうして並べてみると、
私の短歌の趣味も変わってきたでしょうかね。
選ぶか選ばないか迷った作品は、
とりあえず選ぶようにしています。

「どうしてこの歌が選ばれてないの?」
というご指摘があれば、どうぞ。
自薦、他薦、問いません。

すべてのご質問に答えることはできませんが、
気が向いたら、
あなたのブログに直接行って、書き込みます。
どうぞよろしくお願いします。

2007 11 07 04:58 午前 | 固定リンク | トラックバック

2007.11.04

< 更新お待たせしています。 >

なんと今も咳が続いていて、
この1カ月半、
良くなったり悪くなったりです。
仕事の合間に通院はしているし、
恢復に向かっている印象もありますが。
今年の風邪は長引くそうですよ。
皆さんもご自愛ください。

更新もせず、
http://masuno.de/blog/2007/10/11/post-193.php
こんな、
やりとりをしていました。

私は基本的に、
「本」を自分の仕事だと思っているので、
ネットで短歌を募集するのも、
手段のひとつだという程度に考えています。
そもそも、
短歌をつくらなくても元気に生きていける人は、
つくらないでほしいと書いたこともあるくらいです。
(筑摩書房『かんたん短歌の作り方』あとがきで)

『ショートソング』(集英社文庫)のヒットのせいか、
「私の短歌を見てください」という
メールがまた届くようになりました。
メールでは受けつけていません。
たくさん届くので、
対応していると自分の仕事に支障が出るのです。
以後、メールでの短歌投稿にはお返事しません。
ご勘弁ください。

「かんたん短歌blog」、
開店休業状態で細々と続けてはいますが、
すっぱりやめてしまうことも考えていますし、
「いつか」などと思わず、
投稿したい人は今してみてください。
「かんたん短歌blog」や短歌全般に関する
ご意見のトラックバックも歓迎します。

更新は滞っていますが、
投稿は常時、拝読しています。
(複数の短歌=連作は読むのが
あなたの想像する以上に大変です。
面倒でも1首ずつ投稿してくださいね!)

http://masuno.de/kinkyou/
投稿された短歌のうち、
「主婦短歌」は「ルチェーレ!」編集部と相談の上、
毎月、選をしています。
佐藤真由美さんと私が選考委員をつとめる
「主婦短歌まつり」も目下、選考中です。
どうぞよろしくお願いします。

そういえば、
笹公人さんのblogの
本が出るそうですね。
http://www.sasatanka.com/
とても楽しみです!

2007 11 04 04:36 午前 | 固定リンク | トラックバック