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2007.12.06

< 主婦短歌に関するお知らせ >

「ルチェーレ!」(ベネッセ)で
連載中の「主婦短歌」コーナー、
枡野浩一が現在のような形で
選者をつとめるのは、
現在発売中の
1月号までの予定です。

1月号の募集要項にその旨が
明記されていなかったので、
この場でお伝えしておきます。

来月2月号の
「主婦短歌まつり」発表では、
佐藤真由美さんと枡野浩一が
審査委員をつとめています。

以降の連載に関しましては、
「ルチェーレ!」公式サイト
および2月号以降の
告知をご確認ください。

2007 12 06 03:50 午前 | 固定リンク

2007.12.02

< 佐々木あらら寄稿『九九を唱えなおすように』(2007年11月29日) >

枡野浩一です。
現在休止中の「かんたん短歌blog」ですが、
更新を一切やめると
過去ログを全部消されてしまうそうなので、
今後はごくたまに
短歌に関するあれこれを書いたり、
皆さんの「寄稿」を掲載させていただいたり
しようと思っています。

あなたの文章を
「かんたん短歌blog」に発表しませんか。

原稿料は出ませんが、
「短歌」でグーグル検索すると
最初のページに出てくる
注目度の高い「かんたん短歌blog」です。
単なるトラックバックよりも
読まれ率は上がると思いますし、
その記事に関する反響も期待できます。

原稿の採否は枡野浩一に一任ください。
枡野浩一批判を含む文章であっても、
面白いと思ったら掲載します。
本人が
「厳しいけど当たってて面白い」と
思わず笑ってしまうような書き方を
工夫してみてください。

不採用の理由は特にお伝えしません。
不採用だった原稿も、
「かんたん短歌blog」に
トラックバックしてくださってOK。
ただし、
匿名的で無責任と判断した記事の
トラックバックは削除します。

ここは「かんたん短歌blog」なので、
短歌に関係ない文章の
採用率は下がります。

「かんたん短歌blog」は、
作品の投稿は盛んだったけれど、
「論」めいたものが
どうしても無視されがちな
傾向にありました。
それは私の追求してきた
「短歌界以外に届く短歌づくり」の姿勢が、
ある磁場をつくってしまったからだと
自覚しています。

少し磁場が乱れてくれたら面白いのにな、
と最近は思っています。
どうぞよろしくお願いします。

皮切りとして、
拙著『ショートソング』(集英社文庫)の
企画執筆協力者である
歌人の佐々木あらら氏に
寄稿していただきました。

もともとは彼が某所で
日記として書いていた一文を
私が「スカウト」したもの。

一読し、
「ああこれは短歌の話だ」
と思いました。

佐々木あらら氏いわく、
「特定の誰かのどこかの文章に
異議を唱えているという意識はありません」。
複数の歌人の言説を読み、
自分の心を整理するために
書いた日記とのことです。

私自身は、
http://www3.osk.3web.ne.jp/~seijisya/jihyou/jihyou_071126.html
この記事などを連想して、
拝読しました。

皆様のトラックバックや「寄稿」、
お待ちしています。
「寄稿」は
適切な自己紹介を添えて、
ii@masuno.de
までメールでご応募ください。




佐々木あらら(http://ararara.exblog.jp/
寄稿『九九を唱えなおすように』

(2007年11月29日)

 たとえば。

 キャプテン翼は、ほんとうにひどいサッカー漫画だ。
 基本的に個人技、っていうかひたすらドリブルで前線に出る。挙句、90度近く曲がるドライブシュート。挙句、10メートルくらいの高さまで(小学生が)ジャンプするスカイラブハリケーン。挙句、厳密に言うと反則をとられる必殺技の数々。
 サッカーの本当の面白さをまったく伝えてない。
 小学校の頃、僕らはみんな、翼くんの真似をした。当然、体育のサッカーの授業はめちゃめちゃになる。地道なパス練習なんか誰もしたがらない。当時のサッカー選手とかコーチとかは、

「ああ、こんな漫画を読んでサッカー始めてる子供たちが増えてるようじゃ、日本のサッカーはどんどんだめになる」

と憂えていたんじゃないかと、思う。

 でも、あれを読んでサッカーに夢中になった子供たちの中から、ワールドカップの日本代表が生まれたのは、どうやら間違いないのだ。キャプテン翼という漫画がなかったら、今のJリーグもなかっただろうし、そういうはしごがなければ、ナカタもナカムラもあそこまで高い世界には行けなかったと思う。

 たとえば。

 カラオケが普及しなければ、僕らは、素人の叫ぶ下手な歌を聴かずに生きてこれたはずだ。空気も悪い中、ひどい音響設備とかけすぎのエコーの中で絶唱するなどというアホな文化を、誰が考えたんだ。俺は、本当のプロが歌うちゃんとした歌だけを聴きたいのに。

 でも、カラオケは、歌うことを身近にし、日本人全体の歌唱能力を上げた。そしてさらに、そうやって育った子供たちの中から、若くて実力のあるシンガーたちが生まれてきた。松田聖子の時代と今とでの、10代20代アイドルの歌唱力の差といったら。

 週刊少年ジャンプもカラオケも大衆的で商業的で結局のところ低俗なものだが、そんな中から逸材は生まれ、山は、高くなった。

 「一億総○○」とか「○○の大衆化」とかいう言葉を使って何かを憂う人を、僕は信じない。

 ありふれた(というか、常識的な)論説で申し訳ない。けれど、ありふれた論説にさえ負けてしまう論説を、まさか2007年にもなって読むことになろうとは思いもよらず、もしかして僕のほうが間違ってるのか、と、九九を唱えなおすような気持ちで、書いてしまいました。

2007 12 02 05:56 午後 | 固定リンク | トラックバック