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2010.03.29

< 【追記あり】お題追加とおわびとお願い >

ひとつ前の記事、
純粋に私の作業上のミスで、
本来載せるつもりだった歌が
欠けてしまっていることが判明!

(「日経ウーマンオンライン」編集部には、
すべての歌をちゃんと見てもらっています)

たいへん失礼いたしました。
ほんとうにこういう単純作業が苦手で、
以前は人に手伝ってもらっていたのですが、
今は一人でやってるのです。
ご勘弁ください。

お手数ですが、
枡野浩一のふぁぼり
で一度☆を付けられたにもかかわらず、
「かんたん短歌blog」にその歌が載ってない!
と気づいた作者の方は、
ii@masuno.de
までメールでご連絡ください。

わざと選を変える場合も稀にあるのですが、
とりあえず予選の段階では、
迷った歌は残しておく方針にします。

どうぞよろしくお願いします。

お題を追加します。
「さくら」
「桜」
「チェリー」
をテーマにした歌。
言葉が直接出てこなくても可です。



【追記】
作者本人からの申し出により、
以下の作品が抜けていることが判明しました。
追加します。

涙だとしても気のせいだとしても嘘だとしても嬉しかったな (縁井沢康太)

君のこと怒らせるから夜中まで僕のことだけ考えていて  (ショージサキ)

この嘘がいつかほんとになるような努力もせずに微睡んでいる (菅野さやか)

一緒にはなれない人と前を見た 夜景に東京タワーもあった (宇野恭子)

湯たんぽのお湯の揺れ音がタプンとし カラダ重ねる音に似ていた(枡落宙)

↑枡落宙さんは一文字あきの入れ方が過剰です。私のほうで調整しました。あなたとは短歌塾二期のほうでお話しします。どうぞよろしくお願いします。

ツイッターはまだまだ不安定なツールだと思います。
「@toiimasunomo」と
「#kantantanka」の
二つの入口から入って投稿作品を見るようにしていますが、
それでも見逃しがあるような気がしてならない。
か、手軽な投稿ツールではあるので、
その「手軽さ」と「不安定さ」を
両方とも理解した上で納得できる方のみご利用ください。
(ツイッターがどうにも信頼できないと思う方は、
ブログのトラックバックによる投稿に切り替えてください)
投稿がちゃんと反映されているか否かは、
ご自身でも随時ご確認くださいね!

自信作なのにどうして採用されないんだろう?
と思ったら、
同じ作品を何度投稿しても構いません。

あと、
自分の作品を発表するだけではなく、
ほかの人の作品も読みましょう。
これが好き、
という作品があれば、
その旨を皆に伝えましょう。
私も参考にします。

選者である枡野浩一の作品も読みましょう。
あなたの作品が採用されない理由が、
あっというまにわかるかもしれません。
(「すでに類似案を枡野浩一がもっと巧く詠んでいる」など)

2010 03 29 05:38 午後 | 固定リンク

2010.03.28

< 三月の中間発表 >

(絵=後藤グミ)
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枡野浩一です。
「かんたん短歌blog」をやめたい気持ちと闘っていて、
またもや久々の更新になってしまいました。

詳しくは後日書くかもしれないけれど、
書かないかもしれません。
ひとことで言うと、
投稿作がとにかく退屈に見えてしまって……。

それは私の側の、感受性の問題なんでしょうし、
この「かんたん短歌blog」という場を
うまく活性化できていないのだとしたら、
それも自分のせいでしょう。

今は枡野浩一短歌塾の第二期に尽力することで、
現状を打破したいと思っています。
塾生の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

それ以外の打開策も考え中です。
相談にのってくれる人も募集中。

「暖炉とか薪ストーブのある部屋の良さを伝える短歌大賞」
のほうは近々、
詳細なコメントつきで更新する予定ですので、
ぜひ確認してみてください。

以下、三月の中間発表です。

掲載順は、投稿順。
ただし、
トラックバック投稿の入選作→ツイッター投稿の入選作
の順になっています。

色々な課題の歌が混じっていますが、
区別はしないで並べます。

なお、
筆名のあとに◎をつけた歌は、
「日々経る短歌」で紹介したものです。
(ここに載った◎なしの歌がこれから、
「日々経る短歌」に採用される可能性もあります)

筆名のあとに★をつけた歌は、
枡野浩一のお気にいりです。


ハローハローごはんを食べにゆきましょう手をつなぐのはまあ勢いで (本多響乃)

去年まで僕に届いたチョコレート 今年は誰を幸せにした? (天国ななお) ◎

ものぐさな君のお返事ほしくって疑問符にするメールのしっぽ (佳乃 硝子)◎

チロルチョコ三粒ほどの好きなのでブランド菓子で返事は困る (小川凜) ◎

地下鉄がパイ生地みたいに重なって東京の街を支えています (振戸りく)

風邪引くと一月くらい治らない みんなにプレゼントしたくなる (ゆり)

遠い遠い昔のことにするために何度も四月を迎えるのです (振戸りく)

桜ほど潔くとはいかなくて 誕生日までクリスマスまで (檀可南子)

くるくると回る世界の片隅で洗濯物を取り込んでいる (成瀬悠太)

さようなら いつから嘘だったかなんて どうでもいいと思っておくね (笹木真優子)

ファミレスで本を読みつつ何もかもまちがっている気がする四月 (辻一郎)

明日の朝、目覚めたときはもう少しましな男になってるはずだ  (名なし/佐藤誠) 

たいがいは頑張れなんて言う人が言われる人ほど頑張ってない  (村 夫子) ◎

気がつくと一方的に喋っててその温度差にはずかしくなる (猪狩義久)◎

いつまでも解けないパズルを解くように東京タワーを見つめていたの (篠原謙斗) 

行くたびに自己紹介をさせられるような気持ちで4年通った (花緑青)◎

世界から削除されたい衝動を白いご飯の湯気で鎮める (山根尚子) 

世界から走って逃げる16歳シャツの白さで目立ってしまうね (山根尚子)  

君の胸ポケットに手を入れさせて誰もいないって確かめさせて (山口朔子)◎

どうしても端がくるりとなるチラシなにが不満か言ってごらんよ (野比益多)◎

「泣いていい?」とかずるいだろ いつだって俺のためには泣かないくせに (真木さわこ) 

すこしだけ変顔をした免許証のレジスタンスは銃を持たない  (村 夫子)

真夜中もひこうき雲は白いんだまっすぐなんだ消えていくんだ (岡本雅哉)  

何時でも起きたらそれは朝でありアパートの壁紙やたらと白い  (町上由樹子)

友達のひとりだけれど無防備に信用すんな好きなんだから (真木さわこ)◎

足元のガラスを覗きこむ人をガラスの下で待ち構えたい (あみー)

肩コリのせいだよきっと 君が今俺に怒っていることぜんぶ (篠原謙斗) ◎

涙とは「喜」「怒」「哀」「楽」の容量がいっぱいになりあふれだしたもの (yako) ◎

嫌われたかもしらんねとくよくよの夜明けは猫にスジャータをやる (松原なぎ)  

爪先に東京タワーが刺さってるから? あなたって手もつながない (松原なぎ)

 ↑「?」のあとに私が一文字あきをいれました。いやだったら言ってください。後半の歌詞の引用にはジャスラックが……以下略。

神様はサービス業ではないようでフリーダイヤルないみたいです (野比益多)

チョキで勝ち「ち・よ・こ・れ・い・と」で登ってく 追いつきたくて またチョキを出す (樫子麻理) 

 ↑『ショートソング』(集英社文庫)に似た印象の歌あり。

踏みつけて踏みつけられる曖昧さ みかんの箱の中でおぼえた (野比益多) 

僕たちが努力をしても先生の青春時代は戻りませんよ  (ショージサキ)★

 ↑これは「日々経る短歌」には合わないけど、シンプルで、強い歌。

あしたこそいつも泣かせている君に僕のほっぺを触れさせてやる  (ショージサキ)  

意味のあるものだけ寄せて固めても私のような形にならない  (村 夫子) ◎

新曲をタイトルだけで好きになる そんな恋でもあればいいのに (黒井いづみ) ◎

失恋もちゃんとしたことない人が先輩なのがおもしろくない (花緑青)◎ 

どうしても最初の場所に戻っちゃう そこにいるのは君なんだけど (真木さわこ) ◎

「好き」だって言いたかったのに「好きな子はいないわけ?」とか言っちゃうあたし (真木さわこ)◎

会う度に痣が増えてる友達とカラオケ通りでサイダーを飲む  (ショージサキ)  

見渡した愛がまだまだちっちゃくて登れずにいる東京タワー (篠原謙斗) 

たのむから、あの人たちやあの人たちのことは俺に聞かないでくれ  (名なし/佐藤誠)

悪口はひとりで立っていられずにいつも誰かに寄りかかってる (花緑青)  

返さなくてもいいですよ 今度いつ会いに来れるかわからないんで  (名なし/佐藤誠) 

返してもいいけどそれで本当にいいの? 君とは会えなくなるよ (篠原謙斗)

 ↑「?」のあと私が一文字あきをいれました。

たくさんの自分を棚にあげたのにくずれてこない丈夫な棚だ (花緑青)◎

光っては消えて輝き瞬いて小沢健二をまた見失う (野田修平)

おはようと言えないままで放課後にばいばいとかって変じゃないかな (花緑青)

3月に生まれた男は誰も皆 おんなじような顔をしている (田辺美奈)

喧嘩して踏切越しに泣き叫ぶなんて経験したことがない (山根尚子)

色のない夢であなたに色がありうっかり好きになってしまった (篠原謙斗)

さよならは唯一あなたがくれたもの 涙はおまけだったんだよね? (篠原謙斗)

缶チューハイ売り場に立って呆然とそれを手に取る15のわたし  (ショージサキ)

しわしわになった手紙をのばすのはルーズリーフに書き写すため (花緑青)

全米が泣いた映画は父さんが泣いた映画の次に気になる (花緑青)

笑ってる私を思って笑ってるあなたを思って笑ってるから (is)

美しく計算された言いわけを九九より速く唱える人よ (花緑青)

ごめんって言ったら楽になっちゃうし だから一生あやまらないよ (真木さわこ)

サンキュって言えばよかった どしゃぶりで何も聞こえはしなかったけど (篠原謙斗)

幸せのうまい醤油を分けてくれ 遠くのキッコーマンに手を振る (花緑青)

ただ雪になるかのごとくしんしんとふたりはゆれてゆれていたんだ (篠原謙斗)

東京は三年目です 地下鉄で泣いてる人をときどき見ます (花緑青)

 ↑この後半、同じ発想のCMが昔ありました。 仲畑貴志のコピーの。

写メールを笑って見せてくれるけど送ってくれないあなたとの距離 (岡本雅哉)

朝焼けか夕焼けかすらわからないくらい眠った あなたとふたり (佳乃 硝子)

むかしからリンボーダンスが上手かったひとが帰ってこない踏切 (石原ユキオ)

電車賃やたらとかかる恋でした 東京みたいな君だったから (篠原謙斗)

何度でもここに戻ってくるようにおんなじ歌を口ずさんでる (黒井いづみ)

東京を卒業できず今日もまた閉店時間の蛍の光 (岡本雅哉) 

熱放つ言葉をひとつ後ろ手にふざけてるんだぎりぎりなんだ (野比益多)

このまんま眠っちゃおうか狭いけど すべり台の下の雨宿り (篠原謙斗)

 ↑この歌は苦労して改作を重ねていたようですが、わりと完成した気がします。

東京にほんとの空がないといふ ないのは空だけでもないけど (山口朔子) 

二冊目の手帳は四月始まりで なかったことにする三ヶ月 (仁尾智)

嘘つきは何の始まりだったっけ 分からないまま旅をしている (さとう香奈)  

朝凪を拾ったことで千年は立たされる虹みたいね四月 (久哲) 

 ↑わるくない歌だけど星野しずるを連想してしまう。

嘘吐きをうそつきと読むことを知り言葉がひとつ減った気がした (レレレ田村)

四月から始めようとか言わないで今日からやればいいんじゃないか (レレレ田村)  

またひとつ、楽しい仕事を断った。こんなつまらん仕事のために (名なし/佐藤誠) 

四月だけ バカって言われても許す 桜も後押し まあいいかって (枡落宙)

「おまえって嘘つきだな」と言われたい いいヤツだって言われるよりは (真木さわこ)

あなたとの1年前を思い出す祭りを毎日開催します (is)

親指の圧力だけで鉛筆の黒さも知らず書いてゆく歌  (ショージサキ)  

暗闇で電気の紐を探してる なんの比喩でもない話です (くさかゆき) 

 ↑後半は付け句のフレーズにつかえそう。

君からの手紙がやがて途絶えても私の勝手で待ってるつもり (篠原謙斗)

願わくは好きにならないちょうどいい感じで優しくしてもらいたい (花緑青)  

真っ直ぐに歩けないからいつかまた君の道とも重なるのかな (都季) 

学校のジャングルジムは僕の手が届く高さに落ち込んでいる  (ショージサキ)

威嚇する子猫のように膨らんで中身はあまりないワタシです (草野 蒼)  

尻出され「やだぁ~」とか言う 「やだぁ~」とか言ってほしいのだろうと察し (玉屋ともみ)  

かといって死ぬまで「楽しいです」としか言えない人生だったらイヤだ (松浦健太)

立ち止まらないでください このあたり思い出深いぬかるみ地帯  (is)  

プレゼントされたカップはあなたよりわたしと長く居てくれている  (ショージサキ)  

ごめんって同時に言ったあのときが いちばん幸せな時だった(真木さわこ)

音もなくうつうつと積もる雪だから 洗われるような白でよかった (樫子麻理)

「うれしくって抱きあうよ」って18禁コーナー(TSUTAYA)で流れてきたよ (志井一)

おっぱいにとらわれすぎている僕を大きな愛で癒してほしい (二葉吾郎)

あなたには楽しかったとメールした ほんとは楽しくなかったけれど (齋藤小鳥)

またきっといつか一緒に遊びましょ 今夜世界が終わらなければ (くさかゆき)

24時間営業のケーキ屋でカフェオレだけを注文したい  (ショージサキ)

つらくても、時計は回るし腹もへる。時間が経てば乗り越えられる。(名なし/佐藤誠)

 ↑意味あいは魅力的だけど、仕上がりがナマな印象。
  筆名は必ず添えてくださいね!

折れたってことは硬くて細長いものだったんだ 僕の心は (仁尾智)

 ↑改作を繰り返していますね。まだ言葉が動きそうだけど……。

セックスをする時だけはバカになるつもりでしたがいかがでしょうか (篠原謙斗) ★

 ↑この歌はかなり好き。バカ……。

以上です。
ショージサキさんの歌は今回、どれも印象的でした。
篠原謙斗(あえて呼び捨て)も、
以前(枡野浩一短歌塾第一期の頃)とは別人のよう。

「短歌投稿のお約束」「トラックバックのお約束」をご確認の上、納得したら投稿してください。 初投稿の方は筆名の読み方を書き添えてください。 課題はこの記事の末尾で発表しています。そのほか、雑談の投稿も受け付けています。ひとつの作品を推敲して何度も投稿したり、以前の作品を改作して再投稿したりするのは、ご自由に……。短歌や雑談の投稿トラックバックURL: http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/25585/47927903
ツイッター(Twitter)でも「かんたん短歌blog」へ参加できます。まず、必ず枡野浩一(http://twitter.com/toiimasunomo)をフォローしてください。そして、ツイッターのタイムラインで短歌を詠むときは、枡野浩一へのリプライ(@toiimasunomo)として記事を書き、さらに念のため #kantantanka というハッシュタグを付けてください(ハッシュタグは前後に半角スペースをいれないと反映されません)このハッシュタグが付いており、なおかつ枡野浩一へのリプライ(@toiimasunomo)になっている作品のみ、「かんたん短歌blog」への投稿作として扱わせていただきます。ちなみにリプライするとき「.@toiimasunomo」というふうに@の前にドットをつけると、あなたの投稿が、より多くの人の目に触れるようになります。短歌のあとに、作者名を明記するのも忘れずに! 著作権の扱いなども「かんたん短歌blog」への投稿と同じになりますので、上のコラムも熟読し、納得した方だけご参加ください。投稿作は枡野浩一がそのつど拝読して☆をつけていき、のちほど「かんたん短歌blog」に入選作としてまとめて転載します。また、入選作の一部は「日々経る短歌」で紹介していきます。

四月に向けて、課題を追加します。
私が少しでも「かんたん短歌blog」投稿作に興味を持てるよう、
「おっぱい」
「胸」
「バスト」
をテーマにした歌を募集します。
それらの単語が直接出てきても出てこなくても可。
そういうのにあまり興味がない人は、
「ちんちん」
をテーマにしてもいいです。
先日、
ある仕事で谷川俊太郎さんとお話し、
やっぱり好きな言葉は堂々と口にしなければ、
と思いました。

お題はまた追加するかも。
自由題の歌も歓迎します。

四月といえば、
四月に四月の店員やります。
どうぞよろしくお願いします。

2010 03 28 08:31 午前 | 固定リンク | トラックバック

2010.03.13

< お題を追加 >

なかなか更新できず、すみません。
暖炉とか薪ストーブ…のほうは、
先日更新しました。ご確認ください。

明日ホワイトデーですね。
一カ月前に色々送ってくださった皆さん、
有り難うございます。
お返しもせずごめんなさい。

このへんでお題を追加しておきます。
「四月」。
四月、
という言葉を詠み込んだ短歌を募集します。

枡野書店がお世話になっている
吉祥寺の四月も、
そろそろ二周年です。

エイプリルフールにちなんで、
「嘘」
というテーマの歌もいいですね。
こちらは直接、言葉が出てこなくても、
出てきてもいいです。

もちろん自由題の歌も歓迎します。

過去ログで募集要項を確認し、
トラックバックは
新しいこの記事にどうぞ。

なるべく早く次の更新をします。

2010 03 13 01:29 午後 | 固定リンク | トラックバック

2010.03.01

< 後藤グミの作品/近況 >

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後藤グミさんの作品。

短歌もいいし、
イラストと手書き文字の組み合わせもいい。
こういう感じの短歌集、
自分の短歌でつくれたらいいな……。

『東京タワー短歌』展、
無事終わりました。

暖炉とか薪ストーブのある部屋の良さを伝える短歌大賞、
更新しました。

2010 03 01 12:08 午前 | 固定リンク